カタスミ

『暗い夜、星を数えて』彩瀬まる著

今日で東日本大震災から8年が経ちました。
こちらのお話は作者が実際に体験したもので、
ちょうど今日読み終えましたので、以下感想をば。

たまたま福島を旅行中に被災してしまった作者が
津波からいかに逃げたか、から始まっており、
当時何度も映像で目にした光景が蘇り、
読んでいながら自然と涙が出る…

こちらの本は、被災した直後の話と、
その何か月も後の現地の様子が描かれており、
実際、しばらく経ってからの被災地の様子は知らない部分が多く、
現地の方々の不便や苦悩がひしひしと伝わってきました。

地震、津波、だけでも大きな被害なのに
福島県は更に原発の被害もあり
住んでいる人にしか分からない苦悩もたくさんあると思います。
自分なんかは西日本に住んでいるので、
映像なんかでは何度も見ましたが、
結局は映画やドラマの世界となんら変わりない感覚であると
改めて痛感いたしました。
どんなに見ても聞いても、結局は体験していないので
どう頑張っても現地の人達の気持ちなんて分かるはずもなく、
他人事であるという感覚でいるのは否めません。
それでも風化させる事がないよう、次世代の人々に
伝えて行かなくてはいけないんだろうと思います。

あれから8年が経ち、まだまだ課題は山積みの中、
それでも少しずつ前に進んで行く現地の人々に
影ながらエールを送ると共に
いつ自分の周りで起こってもおかしくない災害である事を
改めて戒める内容でありました。
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