『月光ゲーム』有栖川有栖著

ミステリー作家で有栖川有栖って名前だけは知ってたのですが
シリーズ多くてどれから読んだら良いのか分からないし
そもそも自分が主人公ってなんやねん…という理由で
ずっと敬遠しておりました。
しかし先日読んだ濱地健三郎シリーズが面白かったので
ちょっと読んでみようかな…と手を伸ばしてみる。
学生アリスと作家アリスがいるようなので
とりあえず試しに両方シリーズ1冊目を買ってみました。
そんな訳で作者の長編デビュー作っぽい学生アリスの方から読みます。
以下ネタバレあり。





















大学へ入学して推理小説研究会に入ったアリスは
サークルのメンバー4人でとある山へキャンプに向かう。
そこには他の大学からも数名キャンプに来ており
みな同年代と言う事も有り仲良くなる。
しかし、その中の一人の女子山崎小百合がいなくなった直後
火山が噴火し、残りのメンバーは山へ取り残されてしまう。
更にはそこで殺人事件が起き、犯人捜しがはじまる…

という感じのストーリーです。
クローズド・サークル系のお話結構好きなので
面白く読めました。
ただ、登場人物が多すぎて、最後まで影が薄い人達もいたので
2～3人減らしても良かったような。
自ずと犯人はそこそこ目立ってる人に絞られますよね…
一応読者に犯人投げかけるスタイルなので
そこそこ目立ってる人、小百合がいなくなってから発生した殺人、
って事で、小百合に関係してる人だろうなぁ…と
武とルナに絞りましたが、
武が犯人だったので一応当たったかな？
ただまぁ、完全に話の組み立て方から考えたので
作中にある推理する為の要素は全く分かりませんでしたがｗ

探偵役である江神さんが犯人の残した痕跡を元に
謎を暴いていくのですが、どれも結構地味で、
あ…そうなん…ふーん…って感じの反応になってしまった…
もうちょい、ええ～！！まじでそんな事が！？！？
って反応できる要素入れて欲しかったかな…
そもそも3人の男子が殺されて行くのですが、
その理由が武と小百合がいい仲になって、外でちょめちょめ（表現が古いｗ）しようと思ったら
見られてからかわれて、小百合が傷ついて山から降りてしまい、
その直後に噴火が起こって小百合が生きていないと思ったから復讐しようとした。
という事だったのですが、
いや、お前ら、外ですなや…
見られて傷つくならもっと森の奥行けや！
恥じらい女子なら外ですなや！！
んまぁ、若いって事なのですかね…
そして運悪く噴火が重なっちゃったって事ですかね…
勉と文雄はともかく、よく分からない嫉妬で殺された尚三かわいそす…

正統派推理小説って感じでまぁまぁ楽しめました。
人物紹介を毎回見ながら出ないと登場人物が把握できないのが
ちょっと面倒でしたが…
このシリーズはまた読んでも良いかなぁと思います。
星は3つ。