カタスミ

『流星ワゴン』重松清著

久々の大ヒット!!!
めっちゃよかった!!!!
以下ネタバレありです。



















人生どん底にいる主人公が亡くなった親子の幽霊に出会い、
やり直したい過去に飛ぶことで
自分の息子や妻、そして父親との関係を見直すというお話。

父と息子の物語でしたが
すごい共感してしまった。
大嫌いだった父親が
自分と同い年として現れ
自分のやり直したい過去を手助けしてくれ
朋輩として距離を近づけていく事で
知らなかった事実を知り和解していく。
もう何度涙した事か…(^^;)
電車の中で読むとやばかったw

親子関係って難しいなぁ、って思う。
距離が近い分、ずけずけと、本来踏み込んではいけない所まで平気で踏み込む。
それだけだったら関係は破たんすると思う。
それを繕う為にコミュニケーションなり、対話なりが必要になるんだろうなあ。
悪い方ばかりでフォローがない場合、その関係は修復不可能になる。
親は子を一個人として見なさないといけない。

忠さんとカズも、カズとヒロも、息子に対して
自分の思いこみや理想を押し付ける事で関係が悪化している気がする。
本音でとことん話して、相手を知る努力をしていれば
ここまでの関係の悪化は防げたんじゃないかなぁ…
だからこそ、やり直しにてそれを実行する事で
関係性に少し変化をもたらせたのではないかなぁ、と。

本来死ぬべきではないカズが橋本親子に出会ったのは
もう死んでもいいかな、なんて思ってたのもあるかもしれないが
忠さんの無意識化の願いの中、連れてこられたんじゃないかなぁ…と思ったり。
偉そうで傲慢な忠さんが息子が死ぬかもしれないと分かった時に
息子の為に頭下げて涙してる姿はじーんときました。

ただ、欲を言うならば
頻繁に出てくるエロシーンが割と濃厚だったので
これをもう少しあっさりな表現にしてほしかった。
友達に勧めにくいわ!(笑)
後、らしいっちゃらしいんですが
最後の忠さんとカズの和解(?)シーンが連れションって
思わず『汚ねぇ…』とつぶやいちゃったよw
この辺はやっぱ男性目線だなぁ…と思いました。

いや、しかし上記のマイナス点は敢えて挙げるならくらいのものですし
お話全体は本当に素晴らしかったと思います。
非常に心温まる良いお話でした。面白かった…!
星4.5です☆
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