近代麻雀 2009年11月01日号
HERO -逆境の闘牌-
連載開始。
『天』の最終話で語られていた通り、ひろゆきは会社を辞め、麻雀打ちとして生きていた。
今のひろの目標は、可能な限り赤木のように生き、少しでも近付く事。
2002年9月26日。
赤木が死んでから、丁度3年が経った今日。
自分の麻雀は赤木に近付けたのか、それを確かめるため、ひろは天に勝負を挑む。
ひろが天を連れて来た雀荘は、懐かしの沢田さんの店だった。
沢田さんを立会人とし、ひろと天が打つのは「一徹麻雀」。
ルールは、アリアリで25000点持ちの30000点返し、ウマはワンスリーという一般的なもの。
ただし、24時間打ち続け、そのトータルで勝敗を競うのだそうだ。
1半荘目はひろがトップ目のまま、オーラスに突入。
そのオーラスも、脇からの2人リーチにひろが危険牌を通し、そのまま和了るかと思われた。
しかし、3人リーチに対し、天もドラ切りリーチで参戦してきた。
数巡後、天はひろが暗刻にしていた8sを引き、8000オールでトップを逆転。
そして、その勢いのまま、半荘5回戦オールトップでひろを引き離した。
東西戦では赤木ばかりが目立っていた感があるが、やはり天も強いんだなぁ。
天vsひろというと、初期の印象が強いので、あまり差はないように感じられてしまう。
第1話でタコおどりしていたのは半ば演技だったとしても、天自身がひろの事を認めてたし。
ただ、ずっと麻雀打ちとして生きて来た天に対し、ひろは大学生として2年間、東西戦のあとサラリーマンとして9年間、計11年間も本格的な麻雀から離れていた時期があるから、その差が大きいのかもなぁ。
6回戦、またまた天のトップ目でオーラスに突入。
だがこの局、ひろは視線移動から、対面の手を国士を見抜き、見事にトップを逆転した。
普通の手なら聴牌時に確認するのは1箇所か2箇所。
だが、国士だけは手牌全体を見ないと、聴牌を確認する事が出来ない。
また、何気なく捨て牌を見るだけなら、河を見る視線は円を描く。
なのに、対面は、上家、下家、対面のひろ、そして再び上家という順で河を見た。
即ち、対面の国士は、上家の捨て牌にあり、現物ではない1m待ちただ1点。
『天』でも、ひろが牌の上下から手牌を見破るシーンがあるし、視線移動から待ちの種類を見破った室田との対戦経験もあるから、これは上手いと思った。
もっとも、和了牌のある上家の捨て牌を最初と最後で2回見たというのは納得出来るけど、上家のあとに対面ではなく下家を見る理由はない気がするんだけど。
それと、「普通の手なら5面子1雀頭」というセリフも、誤字にしてもどうかと思った。
それはさておき、対面が国士である事は、天も気付いていた。
しかし、ひろは、天が手牌を崩した一瞬で、天が国士に気付いていた事も見抜いたという。
国士を看破した理由と、天も国士を看破していたという事実。
この2点をあっさりと口にした事で、沢田はひろが“神眼”を持っている事を知る。
ひろはこの“神眼”で、天に勝つ事が出来るのか?
緊迫する勝負の続きは、11月2日発売号にて。
『HERO -逆境の闘牌-』第1話は、なかなかに面白かった。
『ワシズ』とは違い、『天』の雰囲気をそのまま受け継いでいて、まるで『天』の“第165話”を読んだような気分に浸れた。
もっとも、単にそれだけで終わっては“良く出来た同人誌”と変わりない。
今後、この作品は名作の冠を被るのか、それとも『天』を真似ただけの駄作で終わるのか?
『天』のファンだった僕としては、是非とも前者になって欲しいと願う。
ムダヅモ無き改革
失われた技術「ツバメ返し」を見破られ、スコルツェニーは蜂の巣となった。
しかし、次の瞬間、ルーデルが動いていた。
“ヨーロッパ一危険な男”スコルツェニーの作戦は、もし自分がツバメ返しを破られ、蜂の巣にされたとしても、その自分を囮とし、ルーデルがツバメ返しを行うという二段構え。
「これならあと30秒は生きられる 死んじまったらそこで負けだからな」
自分の死を目前にしての、このセリフが格好良過ぎる。
パウエルは、スコルツェニーの真意に気付き、それをブッシュに伝えたものの、時既に遅し。
「燕返し262!!!!」
ブッシュは慌てて手を伸ばしたが、ルーデルはそれを上回る速度でツバメ返しを成功させた。
親はパウエルだが、持ち点0で、既にツモ切る事しか出来ない。
南家のスコルツェニーは鳴かれない様に槓子から中切り。瀕死だというのに一分の隙もない。
為す術も無いブッシュとパウエルに対し、ルーデルはスコルツェニーに続いて2連続となる地和
「急降下爆撃Ⅱ!!!!」で、その命を絶った。
“真パパブッシュ”のLIFEも0となり、今度こそ中堅戦が決着。
これまで一方的に押されていた第四帝国だが、遂に1勝を返した。
荒い息を吐きつつも、作戦を完了したルーデルは、満足げにスコルツェニーに目を向ける。
だが、
その時、“戦友”は、既に事切れていた。
パパブッシュ、真パパブッシュ、パウエル、スコルツェニー。
中堅戦で4名もの死者が出た事を受け、副将として名乗りを上げたのはローマ教皇だった。
ローマ教皇ベネディクト16世は、ジュンイチローをも上回る雀士。
しかも、ジュンイチローに勝った時でさえ、ローマ教皇はリミッターを付けたままだったのだ。
両手両足の『ゴルゴダの枷』ってなんだよ。
これでどうして雀力が下がるんだよ。
どうやって袖の中に入れてたんだよ。
その鍵どういう仕組みになってるんだよ。
とてもツッコミ切れないが、ジュンイチローと戦った時、教皇は本気の十分の一も出していなかった。
真の力を見せた教皇に対するのは、遂に登場のヒトラーかな?
アカギ
今回は鷲巣のツモ牌が萬子だと分かったところで終了。
これで7mならアカギに当たる可能性あり、58mなら鷲巣のツモ和了り、それ以外なら、鳴かれない限りは鈴木が差し込んで終了か。
それはそうと、
言い訳している脳内の鷲巣と、そのあとの「自信があり過ぎる…! わしって……!!」は笑えた。
殺し屋クトー
いい話ではあったが、麻雀漫画としては『殺し屋ネコ』と何が違うんだろう?
むこうぶち
勝ち越したのは6勝5敗で祐太。
より金を稼いだのは日蔭。
なかなかに面白い決着の仕方となった。
何百回も続けて打つ長期戦なら日蔭は傀より強い。
だが、祐太は「決め所の1戦で勝つ」戦法を磨く事を選んだ。
実際、傀の戦法もそれなんだよな。
雑魚相手なら単に圧勝するけど、強敵相手だとレートアップによる逆転も多い。
これまでは無敗の傀だけど、上野の秀に「ハメ手にハメ手で返す癖」を逆手に取られたり、低レートでは村田君に負け越したりしているから、完全無欠とまでは言えないし。
この作品の最後は、祐太が傀に勝って終わるのだろうか?
それはそうと、今回はこのシーンが印象的だった。
傀は寡黙、祐太は饒舌と真逆なのに、その本質が似ているというのは面白い。
HERO -逆境の闘牌-
連載開始。
『天』の最終話で語られていた通り、ひろゆきは会社を辞め、麻雀打ちとして生きていた。
今のひろの目標は、可能な限り赤木のように生き、少しでも近付く事。
2002年9月26日。
赤木が死んでから、丁度3年が経った今日。
自分の麻雀は赤木に近付けたのか、それを確かめるため、ひろは天に勝負を挑む。
ひろが天を連れて来た雀荘は、懐かしの沢田さんの店だった。
沢田さんを立会人とし、ひろと天が打つのは「一徹麻雀」。
ルールは、アリアリで25000点持ちの30000点返し、ウマはワンスリーという一般的なもの。
ただし、24時間打ち続け、そのトータルで勝敗を競うのだそうだ。
1半荘目はひろがトップ目のまま、オーラスに突入。
そのオーラスも、脇からの2人リーチにひろが危険牌を通し、そのまま和了るかと思われた。
しかし、3人リーチに対し、天もドラ切りリーチで参戦してきた。
数巡後、天はひろが暗刻にしていた8sを引き、8000オールでトップを逆転。
そして、その勢いのまま、半荘5回戦オールトップでひろを引き離した。
東西戦では赤木ばかりが目立っていた感があるが、やはり天も強いんだなぁ。
天vsひろというと、初期の印象が強いので、あまり差はないように感じられてしまう。
第1話でタコおどりしていたのは半ば演技だったとしても、天自身がひろの事を認めてたし。
ただ、ずっと麻雀打ちとして生きて来た天に対し、ひろは大学生として2年間、東西戦のあとサラリーマンとして9年間、計11年間も本格的な麻雀から離れていた時期があるから、その差が大きいのかもなぁ。
6回戦、またまた天のトップ目でオーラスに突入。
だがこの局、ひろは視線移動から、対面の手を国士を見抜き、見事にトップを逆転した。
普通の手なら聴牌時に確認するのは1箇所か2箇所。
だが、国士だけは手牌全体を見ないと、聴牌を確認する事が出来ない。
また、何気なく捨て牌を見るだけなら、河を見る視線は円を描く。
なのに、対面は、上家、下家、対面のひろ、そして再び上家という順で河を見た。
即ち、対面の国士は、上家の捨て牌にあり、現物ではない1m待ちただ1点。
『天』でも、ひろが牌の上下から手牌を見破るシーンがあるし、視線移動から待ちの種類を見破った室田との対戦経験もあるから、これは上手いと思った。
もっとも、和了牌のある上家の捨て牌を最初と最後で2回見たというのは納得出来るけど、上家のあとに対面ではなく下家を見る理由はない気がするんだけど。
それと、「普通の手なら5面子1雀頭」というセリフも、誤字にしてもどうかと思った。
それはさておき、対面が国士である事は、天も気付いていた。
しかし、ひろは、天が手牌を崩した一瞬で、天が国士に気付いていた事も見抜いたという。
国士を看破した理由と、天も国士を看破していたという事実。
この2点をあっさりと口にした事で、沢田はひろが“神眼”を持っている事を知る。
ひろはこの“神眼”で、天に勝つ事が出来るのか?
緊迫する勝負の続きは、11月2日発売号にて。
『HERO -逆境の闘牌-』第1話は、なかなかに面白かった。
『ワシズ』とは違い、『天』の雰囲気をそのまま受け継いでいて、まるで『天』の“第165話”を読んだような気分に浸れた。
もっとも、単にそれだけで終わっては“良く出来た同人誌”と変わりない。
今後、この作品は名作の冠を被るのか、それとも『天』を真似ただけの駄作で終わるのか?
『天』のファンだった僕としては、是非とも前者になって欲しいと願う。
ムダヅモ無き改革
失われた技術「ツバメ返し」を見破られ、スコルツェニーは蜂の巣となった。
しかし、次の瞬間、ルーデルが動いていた。
“ヨーロッパ一危険な男”スコルツェニーの作戦は、もし自分がツバメ返しを破られ、蜂の巣にされたとしても、その自分を囮とし、ルーデルがツバメ返しを行うという二段構え。
「これならあと30秒は生きられる 死んじまったらそこで負けだからな」
自分の死を目前にしての、このセリフが格好良過ぎる。
パウエルは、スコルツェニーの真意に気付き、それをブッシュに伝えたものの、時既に遅し。
「燕返し262!!!!」
ブッシュは慌てて手を伸ばしたが、ルーデルはそれを上回る速度でツバメ返しを成功させた。
親はパウエルだが、持ち点0で、既にツモ切る事しか出来ない。
南家のスコルツェニーは鳴かれない様に槓子から中切り。瀕死だというのに一分の隙もない。
為す術も無いブッシュとパウエルに対し、ルーデルはスコルツェニーに続いて2連続となる地和
「急降下爆撃Ⅱ!!!!」で、その命を絶った。
“真パパブッシュ”のLIFEも0となり、今度こそ中堅戦が決着。
これまで一方的に押されていた第四帝国だが、遂に1勝を返した。
荒い息を吐きつつも、作戦を完了したルーデルは、満足げにスコルツェニーに目を向ける。
だが、
その時、“戦友”は、既に事切れていた。
パパブッシュ、真パパブッシュ、パウエル、スコルツェニー。
中堅戦で4名もの死者が出た事を受け、副将として名乗りを上げたのはローマ教皇だった。
ローマ教皇ベネディクト16世は、ジュンイチローをも上回る雀士。
しかも、ジュンイチローに勝った時でさえ、ローマ教皇はリミッターを付けたままだったのだ。
両手両足の『ゴルゴダの枷』ってなんだよ。
これでどうして雀力が下がるんだよ。
どうやって袖の中に入れてたんだよ。
その鍵どういう仕組みになってるんだよ。
とてもツッコミ切れないが、ジュンイチローと戦った時、教皇は本気の十分の一も出していなかった。
真の力を見せた教皇に対するのは、遂に登場のヒトラーかな?
アカギ
今回は鷲巣のツモ牌が萬子だと分かったところで終了。
これで7mならアカギに当たる可能性あり、58mなら鷲巣のツモ和了り、それ以外なら、鳴かれない限りは鈴木が差し込んで終了か。
それはそうと、
言い訳している脳内の鷲巣と、そのあとの「自信があり過ぎる…! わしって……!!」は笑えた。
殺し屋クトー
いい話ではあったが、麻雀漫画としては『殺し屋ネコ』と何が違うんだろう?
むこうぶち
勝ち越したのは6勝5敗で祐太。
より金を稼いだのは日蔭。
なかなかに面白い決着の仕方となった。
何百回も続けて打つ長期戦なら日蔭は傀より強い。
だが、祐太は「決め所の1戦で勝つ」戦法を磨く事を選んだ。
実際、傀の戦法もそれなんだよな。
雑魚相手なら単に圧勝するけど、強敵相手だとレートアップによる逆転も多い。
これまでは無敗の傀だけど、上野の秀に「ハメ手にハメ手で返す癖」を逆手に取られたり、低レートでは村田君に負け越したりしているから、完全無欠とまでは言えないし。
この作品の最後は、祐太が傀に勝って終わるのだろうか?
それはそうと、今回はこのシーンが印象的だった。
傀は寡黙、祐太は饒舌と真逆なのに、その本質が似ているというのは面白い。
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