手づくりオーディオで聴く JAZZ

1960年代の後半、BEATLESがまだ現役だった頃に、初めてアンプを作った。ときどき火がつく。

No.167もどき 音出し

2012年08月30日 01時05分56秒 | TRアンプ


 No.167風UHC MOS FET G2を使ったアンプは、幸い石を飛ばすこともなく
FUSE3本の被害で 無事 音出しまでこぎつけた。
 いま、EL-12ppを中高音に使い 低域アンプとして軽快に ビル・エヴァンスの
ピアノを奏でている。UHC MOS FET G2の石を使ったアンプは2度目ではあるが、
印象として高域の音が軽快、綺麗な音に聴こえる。

ただし、深夜でもあるので、音量が低めなので、あまり参考にならないかも。
明日、同じ回路で 終段が2SK2554のアンプと 聴き比べてみたいものだ。
問題は低域の力強さとスピード感がどうかということなのだが、、、、。
 1時間以上、鳴らしているが、ドレイン電流260mAで非常に安定している。
出力DC電圧は、3mV。やっぱり2SK214がかなり熱くなる。放熱器を付けておいて
正解だった。

 今回、久しぶりに基盤から作ってみて思うのは、 金田式の対称型のパワーアンプは
私の経験の範囲に限ってではあるが、 FET仕様の回路は完成の域に達しているなあ、と
つくづく感じる。保護回路もなしに10年近く 問題なく稼働している。

残るは 終段の石にバイポーラ型を使った回路のアンプがある。
残念ながら昔、No.139で痛い目に遭って以来、手をつけていない。興味はあるが、
終段の石としては2N3055しか持っていないので選択の幅が狭い。今更、作る意味が
あるのかも よくわからない。Web上でもあまり製作記事が見つからないし。

 さて、次は、遅ればせながら DACに挑戦しなくては。


No.167もどき UHC MOS FET G2版

2012年08月29日 00時59分59秒 | TRアンプ

パーツを取り付け、基板は裸のまま電源と接続し、チェックを始めたが、今回は
実に情けないというか、初歩的なミスにみまわれて手間取ってしまった。
原因は、年齢といえばそれまでだが、基板が手書きパターンなのでエッジの切れが
悪い。込み入った部分はパターンとの隙間がかなり狭い。細く描くとエッチングのときに
切れてしまうため、ある程度の幅をとってしまうからだ。
基本的には、金田氏の基板のパターンをもとに石の足をいびつに曲げたりせずに
済むようにしている(が、思ったように合理的にはいかないのだが)。

 それと、パターンに直に配線材を半田付けして引き回すのは、見かけはいいが
メンテナンスがやりづらいので、私は、ピンを立てるようにしている。
なので、サンハヤトの基板よりも一回り大きい。今回は、周辺が余ってしまったが
切り取ることは止めたので、結構 余裕がある。




有り合わせのパーツを使ったりしている。何だか見た目が窪田氏の基板に似ている。

 で、今回の調整でのトラブルは、終段へ電源を繋がない状態で発生した。
初段の2SK117に流す電流を調整して、2SK214までは通電してバイアス電圧がちゃんと
2.5Vくらいまで発生するかをチェックしようとしたが、なぜかマイナス側がうまく
いかない。+側はちゃんと半固定のVRの回転に応じて変化するのだが。
1時間ほど悩んだ末に マイナス37Vのラインに入れているFUSEが切れているのを
発見。終段へ配線していないのでまさかそんなことがあるとは思いもよらなかった。

FUSEを取り換えても、電源ONと同時に切れているようだ。

基板をチェックすると、なんと パターン間に半田のクズが乗っていた。

いやはや、配線後それなりに目視でチェックしたつもりだったが、、、。

これで、いつものような手順でチェック用のSPにつないで音出しもOKとなり、
もう片方の基板のチェックに入った。

次も妙な症状に見舞われた。電源を入れたら何か燃える臭いがした。慌てて電源を切った。
どこからか煙もわずかに出たように思えた。これは、初段でトラブり、電流が流れ
過ぎたと思った。で、定電流回路の2SC1775の抵抗に替えてVRを入れてチェック。
指定の750Ωより大きな2KΩを入れて、再度、電源ON、どこからも煙はでないのを
確認してチェックを進める。すると初段のカスケードの2SC1775のコレクタ電圧が75Vくらいに
なるはずなのに55Vと低い。電流が予定の4mAの倍の8mAくらい流れている。
あちこちチェックしてみると2SJ77の片方にやたらと電流が流れている。触ると熱い。

ということで、2SJ77の周辺をチェックしてみると、またも パターン間に半田クズが
跨っていた。

と、原因がわかれば、あとはいつも通りに手順でチェック完了。

なお、今回は、終段の石に UHC MOS FET G2を使ってみた。昔、2台分として
調達しておいたものを使ってみようと思ったからだ。以前、試しにNo_192だったか
電圧を16Vで動作させる回路があったときに試しに使ってみたが、そのときは
なんだか高音域はきれいな音なのだが、低域のしまりがない音だった印象がある。
今回の回路だとどうなのかと思い使ってみることにした。

明日には、音出しができるだろう。


No.167もどき パーツを取り付け

2012年08月26日 00時38分07秒 | TRアンプ

 猛暑の夏もようやく峠を越えたようなので、生い茂った庭の手入れをしたりして
この1週間が過ぎた。

基板を作ったあと手つかずだったが パーツを付けてみた。
が、ちょっと失敗だった。サンハヤトの穴開き基板の4mm間隔と同じになるように
作ったつもりだったが、微妙に少し4mmを越えていた。ススムの抵抗の足がストレートに
入らない。少し広げる必要があった。誌面のオリジナルの基板図をスキャンして
それを拡大印刷して4mmをベースにした基板図として 少し手直ししてプリント基板化した
のだった。

 それよりも、思い描いていたのと違う結果になったのは、終段をドライブする2SK214に
かかわることだ。No.167は2SK214の+側のドレインは前段の100Vに繋いである。
そのためかなり発熱するので、放熱器を付けてある。
が、今回参考にした 単行本 「オーディオDCアンプ製作のすべて(下巻)」の P49の
回路では ダーリントン接続のため 放熱器をつけていない。でも、これまでの
経験上きっと結構発熱すると予想される。が、まともな放熱器をつけるスペースが
残っていない。特に-側がそうだ。+側はなんとかなったのだが。
ということで、苦肉の策として小型の放熱器を使い、その上に使うことのないジャンクの
パワーFETの足を切って取り付けてみた。ちょっとした放熱器くらいの容積があるので
少しはましかもしれない。

 ということで、今日は電源を50Vから37Vに落とすために トランスを載せ替えた。

2-3日のうちには、音出しまでこぎつけたいものだ。


パワーアンプ用基板を作る

2012年08月11日 00時13分16秒 | TRアンプ


 OPアンプを使ったBTLアダプタは、それをプリとの間に入れても、私には音質の劣化は感じられないレベルで、いい感じだ。
JAZZを聴く限りは、もう「このままでもいいか」と思わせる。
 
 ただ、最近、クラッシックのオーケストラも聴く頻度が増えたのだが、これだとなかなか納得できる音が出てこない。
ま、使っている中、高音のドライバがJBLなので 無理もないかと思うのだが、何とかならないものかと思う。


JBLの#4343を使っている人などは、そこそこクラッシクも聴けると聞くが。
4343の場合はSPユニットの構成と LCネットワークの構成が、私の場合とはかなり
異なっているので、JBL375のストレートに出てくる音とは違っているかも知れない。

 と、この話になると 30年来の悩みになってしまうので、それは別の機会に考えるとして
目下のテーマは低音を中心としてアンプ群をまとめ上げることだ。
手持ちのパーツの有効利用を考えて 2N3055を使った120Wクラスのパワーアンプを作ることを
考えてて抵抗類を準備した。

が、Web上を検索しても 金田式アンプのファンが バイポーラ・タイプやハイブリッドの
パワーアンプを愛用されているようには見えなかった。

金田氏 ご本人は4個のウーファを使い2Ωとしておられるので、8Ωで50-60Wのアンプでも
十分な出力を得られるのだろう。

ご本人が音のいいアンプと言われる終段の石は 当分は2SK2554なのだろうと思われる。

ということなので、私も、ここはやっぱり 2SK2554 で作ることにした。

で、昨夜は手持ちの2SK2554の Vgsを測ってみた。



  この写真の 上段右側の2個は、光が反射して見にくいが 2.12V だ。

確かまとめて10個買ったと思うのだが、比較的 揃っていた。3セット分は取れそうだ。

が、初段に使う 2SK117BLが、最近はいろんな場面で使われるので、手持ちがなくなってしまった。
なんとか、今回の1セット分はあった。同様に2SJ77, 2SK214も 手持ちが減っていた。

とりあえず、低音のBTL用に あと1台は作れそうだ。ということで、昨夜から プリント基板の
パターンを起こし、レジストペンでパターンを描き、エッチングした。
見かけは、あまりよくないが、たかだか2セットくらいにしか使わないので、良しとしよう。



今回は、エッチングする面積を減らすためパターンを太目、広めにし 空いた部分はアースにした。

参考にしたのは単行本 「オーディオDCアンプ製作のすべて(下巻)」の P49だ。

だが、P50に掲載されている部品が配置された写真は 回路図とは異なるものだ。
編集部のチェック漏れか?
 初段の石が 2SK117ではなく 2N3954 で、2001年9月発表の No.164のようだ。
まあ、パターン図は、現行化されてるので、慣れた人には問題ないとは思うが。

ただ、気になったのが、サーミスタとパラに入れる抵抗が従来の220Ωでなくなぜか330Ωに
なっていることだ。 たぶんケースや放熱器の関係だろう。

いづれにしても、この回路は No.167を手直しした最終版と思われるし、私はこれを保護回路も
入れずに10年近く使ってきて トラブルもないので、安定度は問題なさそうだ。
オリジナルはソース・フォロアだが、単行本版では、普通のダーリントン接続となっているので、
どちらにも対応できるようにしたい。


BTLアダプタを作る

2012年08月07日 00時53分00秒 | TRアンプ


  適当な部品で作った BTLアダプタは、バイポーラTRの差動2段で、いかにも
ふた昔ほど前の回路だった。電流は食うし、出力には設計値としてCD電圧が出る。
 ということで、何か適当な回路を見つけて作り直そうと思っていた。

Web上で探していたら aurorasaoundさんというサイトを見つけた。
LM3886のアンプをBTL接続にするアダプタだ。

 サイトはこちら  aurorasaound  

OPアンプには OPA2604という定評のあるものが使われている。
6月末に旅行に行くときは回路図をバッグに入れて行った。帰国し東京に2-3日滞在したので、
パーツを秋葉原で調達してきていた。

2SK2554のアンプをBTLにした音を再度聴いてみたかったので、2日前にICピッチの基板への
部品の配置を決めた。部品の数も少ないので、簡単にできると思ったが 意外に
手間取ってしまった。何しろピッチの狭い基板上で半田付けするのはなかなか辛いものがある。
小さな虫メガネチェックしながら半日がかりで一応組み上げた。





片chは、問題なく動作が確認できた。出力のDCは、テスターの200mVのレンジで0mV。
ときおり0.1mVが表示される。予想外の安定度だ。ゲインも設計値どおりだ。
もう片CHも簡単に済むと思ったら、なぜか出力に 不安定なDCが出る。これは発振したかと
面倒なことになりそうな予感がした。
案の定、原因はなかなかわからず。OPアンプは馴染がないので、トラブルの原因を探し当てる
ノウハウを持ち合わせていない。当然、半田付けの不良かとICの足まわりの半田を再度
コテを当てる。発振であればどこかを触ると変化が現れると思い、適当に指でさわっていたら
入力に入れているDCカット用のコンデンサの付近で挙動が変わる。
高周波ノイズをカットする220pFのコンデンサがおかしいのかと取り換えるが変化なし。
ICの3番ピン(入力端子)をアースに落とすと 出力は0Vになる。
入力端子をアースに落としても出力のDCは挙動不安定なままだ。
 コンデンサは新品のはずだから、まさかとは思ったが、手持ちのものと取り換えてみた。
なんと、こいつが元凶だった。
写真では、左側の中央下にある緑のコンデンサだった。

 とりあえず、パワーアンプの数が足りないので、低音用に2SK2554のアンプととクリスキットP-35を
BTL接続にして音出し。

なかなかいい感じだ。ウーファ(TL-1601)の低い音域が、かなり制動されている感じだ。

明日、じっくりと聴いてみよう。