手づくりオーディオで聴く JAZZ

1960年代の後半、BEATLESがまだ現役だった頃に、初めてアンプを作った。ときどき火がつく。

太陽光発電で音が変わる?!

2012年08月01日 22時50分51秒 | TRアンプ

 これまで、あまり電気料金のこととか考えてこなかったが、原発事故のことなどもあり

少々頭の隅で気になっていた。ひょんなことで講演を聴き、家計の面からもメリットがあることや、

思っていたほど費用はかからないこと。最近はかなり以前に比べるとコストが下がっている。

タイミングよく 関係者と会い、話を聞くと、我が家は一応鉄筋(大成パルコン)なので

屋根はフラットであり工事も大がかりにならず、短期間にできるとの説明を受けた。

意外に国、県からの補助も出るとのことで、大して深く考えずに導入することを決めた。

梅雨空けに工事が始まり 実質3日で終了。今日は電力会社から 売電メーターとやらを

取り付けに来た。ということで、午後からは 太陽光で発電された電気が我が家に供給された。

あいにく台風が接近していて空は少し曇っていたが、0.4kw/hくらからスタートし、ときおり

晴れ間には2Kw/hまで行った。メーカーさんが 特別キャンペーンということで無料で付けて

くれた モニターシステムを見ていると リアルタイムで、発電と消費が表示されるので

おもしろい。昼間だと やっぱり冷蔵庫とTVが消費の主役だ。冷蔵庫が0.4kwくらいだ。

 ところで、太陽光発電を導入すると決めたときから 気になっていたことがあった。

それは、遠く何百Kmも離れたところで発電し、送電されてきた交流電気。

オーディオ的には 商用電源はノイズだらけということを聞く。

現に、我が家のプリ・アンプは、バッテリー駆動で 音が良くなったと実感しているし。

ということは、わずか数m以内に発電装置があるということは、クリーンな電気が供給されるのでは

なかろうかということだった。太陽光パネルはの基本となるセルは、たぶん数ボルトしか発電しないが

これは直流だ。これをどこまで直列にして電圧を稼いでいるのかは知らないが、最終的には

交流の100Vに AC-DCコンバータで変換しているはずだ。

具体的には、室内にPower Controllerなるものが設置されている。こいつが 太陽光発電から供給される電力が

家庭で消費される電力を下回れば 電力会社から供給するよう監視とコントロールをしているそうだ。

そしてAC-DCコンバータの機能も備えているのだろう。

 と数日前まで考えたりしていたのだが、今日は、とんとそのことを忘れていた。電子レンジが実際どれくらいの

電力を消費するのだろうとか、私の部屋のエアコンの消費電力をモニターしてみたりとかしていた。

夕方になり、やっとオーディオ的にも変化があるのだろうかと試してみることにした。でも、そのときは

発電量は0.4kw/hまで落ちていた。エアコンを止め、照明を切り、消費は冷蔵庫だけの状態(0.3kw/h)にして

アンプの電源を入れる。消費電力は 0.3kw/hのままだ。この表示はかなりアバウトなので、実質は

0.1kw/hくらいは増えているはずだ。

 で、聴きなれている Piano TrioのCDをかけると、何かいつもより 荒々しいというか エネルギッシュな

感じがした。これは、昨日、SPのネットワークを少しいじったせいだろうと思った。

    ( 現在、2Wayのマルチで鳴らしていて、中域と高域には LCネットワークが入っているのだが、

     それを 12dB/octから6dB/octに昨日変更していた。)

が、LPレコードをかけると 「え !!」というほど、低域が ゴリゴリというか エネルギッシュな音が出てきた。

とくに Wood Bassが すごい。 ひょっとして これは太陽光発電のせいなのだろうか。

DC-AC-(トランス)-AC-DC という いままでとは違う経路で電力が供給されているからだろうか。

パワーアンプをバッテリーで駆動したことはないが、ひょっとしたらこれが、バッテリー駆動の音なのかも知れない

と、体感した。

ということは、太陽光(に限らず)で、自家発電した電気を 蓄電し、それを使って アンプを駆動すれば

すごい音が出るのではなかろうか。電気自動車に搭載されているバッテリーが もっとコストダウンし、

手軽に充電(できれば太陽光などの自然発電)できれば、エコでありながら いい音が出るということだ。

せめて 30V 1A くらいを24H-48H くらい供給できる バッテリーと そのコントローラが 手軽に入手できるように

ならないものだろうか。

オーディオも この分野の探求が必要かも。

 

 

 

 

 


久しぶりに 音を出してみたら

2012年07月25日 23時39分47秒 | TRアンプ

  先月の25日にMontreux JAZZ Festival を体感すべく旅に出た。

けれども、スイスの中央アルプスを5日間ほど一人で歩き回った。私は山歩きなんかとは

無縁と自分では思っていたが、そうでもないかも知れないと思わされた。

それほど、スイスの山岳地方の自然は素晴らしかった。

 考えてみると、もう6年前になるのか アイルランドのAran Islandsアラン諸島)の中の小島、

Inis mor島へ行った。当時は司馬 太郎さんの著書を読み漁っていた頃で、「街道をゆく」のグラビア版で

アイルランドを扱った版があった。そこに出ていたInis mor島の断崖を見たくなった。

次は、ScotlandのSkye島にある Old Man of Storr という 奇岩を見たくなり 出かけて行った。

そこで、初めて短時間ではあったが、岩場をよじ登るという体験をした。このことがあったから

少々、怖い場所もあったが、5日間も山歩きができたのだろう。

 その間、なぜか音楽を聴きたいという欲求は出てこなかった。疲れ切ったとき

人は音楽を求めないのかも知れない。荘厳な自然の方が 心を癒してくれるのかも知れない。

でも、山の斜面に放し飼いにされた牛たちの首に付けられた大きな鈴が 一斉に鳴りはじめたときは

これが、音楽の原点のような気がした。

 と、旅から帰ったかと思うと、また、東京へ行ったりして 落ち着くことができなかった。

やっと、今日、システムの結線をチェックし、音を出してみた。

........

1ケ月ぶりに鳴らしてみて、出てきた音にガッカリした。

低音の立ち上がりの鈍いこと、音が膨らんでボケている。

さて、どうしたものか。

 

 

 

 


No.167風 2SK1530パワーアンプ その後 2

2012年06月20日 23時50分37秒 | TRアンプ

2SK1530パワーアンプとの組み合わせということでは、もう一つの組み合わせが残っていた。

いただき物の バイポーラTRを終段に使った 安井式LIKEなアンプだ。局部帰還のNFだけしか

掛かっていないタイプだ。単体で鳴らすと、スッキリした歪の少ない音がする。低域はさすがに

TAD1601をドライブするには力不足な感じがしていたアンプだ。

金田式No.167風と 窪田式の2SK1530を使ったパワーアンプをそれぞれ BTL接続で低域に使う。

そして中高域を安井式LIKEなアンプを使ってみた。

果たして、出てきた音は、確かに歪感の少ない 素直な音だった。

これが、昨夜のことで、今日は、午後から来客があり、主にClassicを聴くとのこと。

なので、この構成で聴いてもらった。持参されたCDは、「Rosset Meyer Geiger Trio/What Happend」と

いうタイトルだった。ピアノTrioなので、私が普段聞いている New york Trioの構成に似ている。

録音も良くて、システムの弱点もさらけ出してくれる。

そう、聴き易いのだが、スピード感と力強さがない、と言ったところか。

山本 剛の MistyをLPでかけたら、全然 その雰囲気が出なかった。あのピアノの高域の カツーンという

刺激的な音が全く出ない。375+077の音がしない。 さすがにガッカリしたので、アンプを クリスキットに替えた。

アンプのゲインが違うので、バランスが崩れてしまったが、刺激的な中高音は 戻ってきた。

ただ、この組み合わせだと、2SK1530の立ち上がりの鈍さが出てきてしまう。

 ということで、益々 2sk2554で作りなおす必要性を痛感した。

で、ちょっと試しに再度、中高域のアンプをEL-12ppに替えてみた。 なんだか、こちらの方が、JAZZに

限っては、雰囲気を持った音がする。なので、明日は昼間に オーケストラものを聴いてみることにしよう。

 


No.167風 2SK1530パワーアンプ その後

2012年06月18日 22時45分24秒 | TRアンプ

 

No.167風 2SK1530パワーアンプのその後はというと、動作は非常に安定している。

終段のドレイン電流も220mAで殆ど動かない。出力のドリフトも1-3mV以内だ。電源投入時のショック音も

殆ど出ない。

片や窪田式2SK1530パワーアンプも、まあまあだ。終段のドレイン電流は220mAに設定しているが、

電源投入時は100mAくらいからスタートし、徐々に増えて5分ほどで設定値になる。

金田式と比べるとピタリと張り付くという感じではない。出力のドリフトは3mV以内なので、これは問題ない。

窪田氏は電源投入時にショック音が出ると記事には書いておられるが、殆ど気にならない。

スピーカがマルチ・アンプ用にセットされているので、この二つのアンプを単体で鳴らして音を聴き

くらべることができないので、アンプ単体の音の評価はやっていない。

でも、どうも似ているだろうと思える。共通した2SK1530の音がしそうだ。

 

<<中高域にクリスキットを使う >>

さて、EL12ppを中高域に使うと オーケストラの高域がうるさいというのを 何とか解消するには、手持ちのアンプでは

クリスキットをどうにかするしかないと思い対策を考えた。ただし、今までの状態だと、BTLアダプタが簡易版なためか、

クリスキットを中高域に使い、電源をONにすると ブーーン という音が出た。

BTLアダプタが介在しない2Wayの場合は何も問題ないので、金田式のCR型パッシブ・フィルタ以降に何か要因があるだろうと

推測した。で、K1530を使った2台のアンプはDCアンプなので、入力側には時定数は持っていない。が、クリスキットは

ACアンプであり、入力にコンデンサを入れている。そのコンデンサがOSコンを2個使って、無極性の接続にしたものだ。

これが、単体で使うことを想定して低域のカットオフを下げるため、オリジナルよりかなり大きい47μFにしてある。

これが、微弱な電圧でチャージされるのではないかと推測し、カットオフは少々高くなっても構わないので 1μFに

替えた。これが、どうやら功を奏したようで、電源をONにしても、小さく プッ という程度になった。

 で、音はどうかというと、EL12ppのときに比べると オーケストラのfffのときの弦のうるさいのは、少し改善された。

が、一方で、中高域の音が細身になった感じだ。 やっぱりここは、UHC Mos-FETか 2SK2554のアンプを作るしか

なさそうだ。

 

 

 


No.167風 2SK1530パワーアンプ その3

2012年06月14日 00時03分29秒 | TRアンプ

 さて、今日は、これまでのまとめとして手持ちのアンプで考えられる組み合わせを実行してみた。

窪田式2SK1530アンプも、供給電圧を43Vまで戻した。この状態で、No.167風2SK1530を低域に使い

2Wayで鳴らしてみた。結構いい音が出た。窪田式2SK1530アンプとNo.167風2SK1530をBTLアダプタに

繋ぎ、SATRI-ICのパワーアンプ(これも2SK1530+2Sj201という構成)を高域のアンプに使ってみることにした。

が、SATRI-ICのパワーアンプは、電源をONしたら 盛大にバチッという音が右chから出た。たぶん室温が上がった

せいだろう。SATRI-ICは電源投入時のドリフトが結構大きい、DCサーボが利くにしても 精神的衛生上よくない。

ということでSATRI-ICアンプは外すことにした。そうなると高域に使うアンプはクリスキットしか残っていないが、

これは、以前、BTLアダプタを使うと発振したので、あまり使いたくない。

となるの、残る手持ちのアンプは球のアンプしかない。 ということで、EL12のppを引っ張り出した。

中域に独特の渋い音を出すので、バラさずに残しておいたアンプだ。出力は設計値では22Wくらいだ。

・低域の右CHに No.167風2SK1530、 左chに窪田式2SK1530をBTLアダプタを介して接続。

・高域にEL12pp

驚いた。EL12ppは単体で使うと 部分的には いい音を出す帯域があるが、38cmクラスのフーファはドライブできない。

それが、低域を 今回のように論理的に250W-300wクラスのアンプを使うと 本領発揮という音を奏でた。

「Waltz for Debby」のLPをかけると、まるで NYのJazz Clubに居るような 音の場が広がった。

ついでに WE429を使ったアンプを引っ張り出して繋いでみたが、さすが これは出力不足か、出力トランスが

小さいせいか、若干歪っぽい。

いづれにしても、低域のアンプを強力にしたのは 正解だったようだ。 New York Trio の演奏も

スタジオに居るような音が出た。Wood Bassが 引き締まった。TAD1601を制動している感じの音だ。

やっぱりある程度の出力を持ったアンプでないと、TAD1601クラスを制動することができないのだろう。

いままでは、ふやけたというか、不必要に膨らんだ低音を聴いていたようだ。

 ただ、残念ながら オーケストラのフォルテシモでは、弦も管も 歪っぽくなる。

これが、JBLのユニットを使うかぎり仕方がないのか アンプを選べば解消されるのかは 今後の課題だ。