<< 2階席 12列目から見たステージ >>
こんなに大きなホールは初めてだった。受付から指定の席(2階82列、後ろから2番目)に辿り着くのに
15分はかかったと思う。エスカレータと3-4回乗り換え R11という表示の階だった。
後から思うに、これはビルの構造的には 11階に相当するのではないだろうか。
これは、夜の部なので、少し近めだが、82列目からだと座席からの距離は70-80mはありそうだった。
ま、武道館の最後尾よりはましではあったが、、、、。
これでは、出てくる音は期待できないと思った。
出演メンバーなどは 以下のサイトを参照してもらうとして、
http://www.tokyo-jazz.com/
私が観たのは2つのステージで、メンバーは以下のとおり。。
9月6日
INFINITY
12:30~ エリ・デジブリ・カルテット featuring アヴィシャイ・コーエン
with Special Guest 山中千尋
このバンドは知らない。が、何となくeuropeanな雰囲気の音だった。音は悪くなかった。
Special Guest は山中千尋だが、あまり目立たず控え目に感じた。
13:25~ 日野皓正 & ラリー・カールトン SUPER BAND
featuring 大西順子、 ジョン・パティトゥッチ、 カリーム・リギンズ
日野皓正はおまけみたいというか、言っては悪いがBANDとは溶け込めてない音だった。
フレーズ、音が古い。70年代の音だ。Small MILES のイメージが拭えなかった。
大西順子も ピンチ・ヒッターみたいで熱気は全く感じられず。
というか、日野皓正も大西順子もミキシングが悪いのか 音が引っ込んでいて
可哀そうだった。ラリー・カールトンも、そのせいか、まり乗っているようには感じられ
なかった。 最後の曲は なんと 「Room335」だった。
14:30 ~ ハービー・ハンコック & ウェイン・ショーター
これは、私にとっては、今回の東京JAZZの中では 最高だった。
ステージには 一つの椅子と PIANO 、シンセが置かれていた。二人が登場、
どちらも80歳近いはずだ。
ハンコックがテーマらしきものを弾いたりするが、ショーターはTuningが合っていないとでも
いうように、神経質にマウスピースを触っている。時折、ごく短い音を出すが、フレーズにも
なっていない。ハンコックも、サンプリングしていた音を出しショーターを煽る。
次第にショーターからの音が長くなっていく。今まで聴いたことが無い音が出て来出した。
何というか、尺八の音みたいな わび・さびを帯びた音だ。JAZZとかいうジャンルを超えた
どちらというと現代音楽のようだ。かと言って刺激的ではない。そのせいか私も一瞬
眠ってしまった。隣の人は眠っていた。
気持ち良くなっていたのだと思う。
結局、一度も止まることなく40分ほど演奏して終わった。
最後に「招待ありがとう」というような挨拶をして、ショーターにマイクを渡した。
ショーターの発した フレーズが感動的だった。
" I never give up!" と言った。会場は割れんばかりの拍手だった。
私も、眼に涙が滲んだ。
彼らは、日本的にいうと 人間国宝だ。
<< 夜の部 >>
THE TOKYO JAZZ SPECIAL
17:30~ スティーヴ・ガッド・バンド
featuring マイケル・ランドウ、 ラリー・ゴールディングス、 ジミー・ジョンソン & ウォルト・ファウラー、
リーダーがスティーヴ・ガッドなのだが、特にインパクトは受けなかったかな、、、。
18:35 ~ リー・リトナー with His BAND
Guest: TOKYO JAZZ HORNS(市原ひかり、小林香織、駒野逸美、浜崎航、宮本大路)
リー・リトナーは初めて観たが、初めてのような気がしなかった。レコード、CDで聴き慣れていたからか。
一流のエンターテイナー Jazz manだ。ちょっと不思議だったのが、彼が指弾きをするときに ピックの
行方が全くわからなかったことだ。そもそも始めから ピックを使っていないと思うと理解できる。
右手指5本を広げて弾いているのだから ピックを掌にkeepするのは不可能だとおもうからだ。
大きなスクリーンに映る彼の右手を凝視しても 本当のところはわからなかった。
19:50 ~ Fourplay
ラりー・カールトンが在籍していた頃のCDはそれなりに聴いていたが、現在のメンバーのCDは持ってないので
その音を聴くのは初めてだった。が、音が出た瞬間にそれは、現在のJAZZのTopに位置する音だと感じた。
バリバリと各自がアドリブをするというのではなく、アンサンブルがスゴイ!!
現在は、ギターはチャック・ローブという人が弾いているが、この人については何も知らなかった。
が、まろやかで粒立ちの良い音を出し、トレモロ・アームを駆使するところは、Pink Floydの
David Gilmour を思い出してしまった。
ボブ・ジェームスも、CDとかで聴くと、大した役を果たしていないように思えるが、間違いなく 彼が
演奏をリードしているのがわかった。シンプルに聴こえるが 奥が深い音だった。
実は、この時点で予定の時間を30分ほど超えていた。が、終わっても拍手は鳴りやまず、お決まり(?)のアンコール。
FOURPLAY + ラリー・カールトン + リー・リトナー と歴代のギタリストが加わった FOURPLAY の演奏が聴けた。
20時50分終了予定だったが、終わったのはもう22時に近かった。外は大雨だったが、The PLAZAでは まだ演奏が続いて
いるようだった。
間違いなく 日本での 最高のJAZZが聴ける EVENTだった。