経営コンサルなんて役に立つんですか?! -経営現場の本当の話-

神戸の経営コンサルティングファーム代表である水野敦之が、生々しい経営の現場を語らせて頂きます。

コロナ禍・アフターコロナの世界での新しい経営Ⅳ(NPO立上げ記念特別無料公開シリーズ)  -必ず役立つ経営現場の本当の話(392)-

2020年08月16日 01時08分45秒 | 経営
このように何度も書かせて頂いても、経営者の方と被災された方の正常性バイアスは無くなりません。
そうであって欲しいという強い願いがいつしか自分だけは助かる自分だけは大丈夫という思考に変わるからです。

この正常性バイアスに加えて、経営者の方は今なお甘い幻想を抱いています。
自分の責任で経営が傾いたわけではないので、国が何とかしてくれるという思いです。
実際に、国は迷走しながらも、持続化給付金や家賃支援給付金を出すことを決めました。
しかし、昨日書いたように、今後医療機関の逼迫が更に緊迫化してくると優先されるのは医療機関の救済です。
ここを見捨てることはいくら日和見の国でもできません。
新型コロナの患者だけでなく、他の重大な疾患を持つ方の命に直結するからです。
流石にこれを見捨てるほどまだ国は腐っていません。

もちろん、経済でも人の命は失われていますし、今後更に自殺者は増えますが、このような状況では優先順位というものが出てくるのです。
プライオリティ1位は医療機関の救済です。

経済を持ちこたえさせるための税金の投入には限界がありますし、実際に国は状況が悪化したり不都合なことがあれば、国民を切り捨てます。
実際に今この時に有り得ないことが起きています。

具体的に私の話を書きましょう。

持続化給付金も家賃支援給付金も支給のための重要な要件として、前年度の売上との比較があります。
そのために、必要書類の一つとして、確定申告の書類をPDFにスキャンして、ネットを通じて添付にて提出します。

さて、私は妻の手助けもあり、持続化給付金については書類の不備がなく、早々に支給金が振り込まれました。

今回、家賃支援給付金を申請するにあたり、こちらも前年度の売上との比較がありますので、前回スキャンしてPDFにした同じ確定申告書を送りました。

すると、私が予想もしなかった信じられないことが起きたのです。

なんと前回問題がなかった確定申告書に神戸税務署の日付の入った受付印がないので、受付印のあるものを送るか、ないのであれば納税証明を提出しろと言ってきたのです。

担当者の頭がおかしいのかと思い、当然電話で問い合わせました。
すると、担当者など出てくることなどなく、おばちゃんが担当者から折り返し電話します。
いつ折り返しの電話を頂けるのかと尋ねるとわかりませんとのことでした。

私は個人的には今すぐお金が振り込まれなくても大丈夫ですが、修正する必要もない修正させられたり本来要求されることがない納税証明を提出させることによって、お金が間に合わず、首をくくったり、娘を大学に入学させることができなかったという悲劇が起こっているので、全く人のことを考えない業務受託会社だなと腹が立ちました。
税金を国家公務員でもない、電通の子会社か孫請け会社か知りませんが、法的な知識も訓練も受けていないど素人の担当者なる者が人やその家族の人生や命を握っているのに、必要もない書類を要求して平気なのです。
修正依頼が来た時点で何週間も支給を受けるのは遅れます。

ある日、担当者から電話がかかってきました。
私は、非常に激怒して、前述したような内容を話しました。
すると、電話をしてきた人は担当者ではないと言うのです。
今回、私からご説明をして、上長に相談の上、担当者に申し送りをすると言うのです。
呆れました。
更に呆れたのは、書類に関することです。

書類には、当然受付印は押されていますし、日付もはっきりと映っています。
なによりも持続化給付金の時は、問題なく書類が通りお金も振り込まれているのです。
電話をしてきた人間がなにを言うのか想像ができませんでした。

その人間の言い分はこうです。
日付は確かにきちんと映っていますが、神戸税務署の文字が薄くて読み取れるか微妙だと言うのです。
よって、スキャンをし直せと言うのです。
確かに、これは税務署のミスですが、きちんと押していないためか神戸税務署の文字は読み取りにくくなっていますが、まあなんとか読めるレベルです。
そもそも、妻がそれを心配して、よりはっきり映るように濃度を調整してスキャンをしてくれているのです。
薄い部分は、実は薄いのではなくて、きちんとインクが付いていないので、こちらとしては原本に手を加えるわけにもいかずどうすることもできないのです。
100%税務署が悪いのです。
だからこそ、持続化給付金の時は何の問題もなく書類は認められたのです。

ところが、電話の方は、持続化給付金と家賃支援給付金は制度が違うから判断基準が異なると言い出しました。
頭がおかしいのでしょうか。
確かに制度は違いますが制度趣旨は同じですし、そもそも、前年度の売上との比較のために提出させるというその根拠は全く同じです。
国のガイドラインには、日付等不鮮明な場合は納税証明を出せとはどこにも書いていません。
決済権者が自分の裁量で、日付が不鮮明だと決めつけて日付がないと勝手にみなして、このコロナ感染が広がっている最中に人がごった返している区役所に行って、神戸税務署のミスをカバーするためにお金を払って納税証明を取れというのです。
国家権力を持つ正当な根拠もない人間に権力を持たせるとこのようなことが起きるのです。
前回OK、印が薄いのは神戸税務署の責任、しかるに国家公務員でもないどこかの見ず知らずのおっさんが、人の人生や人の命の行く末を握って、やる必要のないことを強制しているのです。
それはいくらなんでも納得できないと言いました。
電話の方は電話を保留にして上長と相談をしました。
「水野さん、私たちはあなたが少しでも早く支給を受けれるよう相談しました。一日でも早く支給を受けるために一日でも早く納税証明を提出してください。」

呆れました。
強制されるべきでないことを暴力や脅迫によってやらせるのが「や〇ざ」です。
「私たちはどちらでも良いのですよ。あなたが困るだろうと思って、これをされるのが良いとアドバイスをしているだけなのですよ。」
これは「や〇ざ」のやり方です。

水野さんのために、必要もない納税証明を人がごった返している区役所に行って取ってこい。
この一点張りです。
「提出してくれたら、審査が再開します。」
「いやいや必要のない書類を取れと言って勝手に審査を止めておいて、提出したら審査をしてやるとは何事だ。」
と言いましたが、出さないなら審査をしないと言い続けるだけです。
私はピンときました。
「持続化給付金に関する詐欺事件が複数報道されるようになったから、裁量で審査を厳しくして少しでも印が不明瞭であればガイドラインに書いていなくても納税証明を出させることにしたのですね。」
と言ったら相手は思わず、
「なぜそれを知っているのですか。」
と答えました。

そういうことです。
業務受託会社の決済権者は、なにか問題が起きた時に責任を取らされるのが嫌なので、ガイドラインにない要件を勝手に付け加えたのです。
要するに受付印がなくても、納税証明があれば要件を満たすとしているガイドラインを自分の都合の良いように解釈して、受付印が不明瞭の場合でも、納税証明があれば要件を満たすので提出しろと言い出したわけです。
前回必要ないものをなんとしてでも提出させようとするので、何かあるなと思った瞬間に多分そうだと思い話したら、思わず相手は本当のことを言ってしまったのです。

水野さんのために上長と相談したという結論がこれです。

官僚が支給金の書類審査業務などやるはずがありません。
時間がないからです。
しかし、丸投げしておいて、少しでも詐欺事件が表に出たら、勝手にガイドラインにないことを言い出すのです。
受付印の不鮮明の場合については、鮮明なものを出させるように官僚が指示したのかもしれません。
実際のところは私には分かりません。
ただ、ガイドラインには書いてない受付印があったとしても納税証明を出せというのは、自己保身のために日々行われているの現場の勝手な判断です。
そして、持続化給付金の時は問題がなかった確定申告書に対して、勝手に審査をストップさせ、納税証明を提出しなければ審査を再開しないと脅してくるのです。

今後国は医療機関の救済を最優先するので、もう持続化給付金や家賃支援給付金は出ないでしょうし、なにかまたやるとしても、どんどん要件を厳しくして受け取りにくくするでしょう。
そして、いよいよとなれば、多くの経営者とその従業員を切り捨てます。

今後、国が更に経営者を助けることはありません。

本当です。

だからこそ、今すぐに経営判断をして手を打たなければならないのです。

※ なおこの件は、マスコミにリークさせて頂きました。

水野敦之 略歴

早稲田大学商学部卒

代表取締役 1社(現職)
非常勤取締役 8社(現職)
クリニック 事務長兼経営顧問(現職)
「神戸きしだクリニック」
法律事務所 事務長兼パラリーガルリーダー(元)
「東京第一法律事務所」
飲食店 個人経営
「築地和光神戸元町店」

-主な経歴-

株式会社日本スタディ
経営管理室長

東京第一法律事務所
事務長兼パラリーガルリーダー

司法試験短答式合格

株式会社ダック(「ダック引越センター」現アートコーポレーション株式会社(「アート引越センター」)連結子会社アートバンライン株式会社)
取締役社長

ハンズオン(経営参加)に特化した経営コンサルタントとして起業

株式会社BCS(再生医療培養皮膚バイオベンチャー)
取締役管理本部長

レカム株式会社(JASDAQスタンダード上場企業)
常務執行役員 情報機器事業部本部長 営業統括

京都アイネット株式会社(インターネットプロバイダー)
取締役

関西ブロードバンド株式会社(インターネットプロバイダー IPO準備中)
取締役総合管理本部長

他数社の代表取締役を歴任後、現職。

飛び込み営業から新規事業立ち上げ、TVCM制作、IPO、上場企業の予算策定、IR、法務、人事、財務、社長まで極めて幅広い職務を経験。

2004年7月よりハンズオン(直接経営参加)に特化した経営コンサルタントとして独立。後に、経営母体を特定社会保険労務士 経営管理労務事務所に移行。

常勤の委任契約により数社の取締役を歴任後、現在は、人材紹介会社、資産運用会社、自動車販売大手企業、クレジットカード決済代行会社等の取締役、相談役を務め、ハンズオンによる実務も行っている。

また、代表取締役副社長として「渚プロポーザル株式会社」を共同経営し、築地和光の店舗展開事業を担っている。

さらに、神戸大学附属病院と連携している「神戸きしだクリニック」の事務長兼経営顧問に就任して、オンライン診療など、アフターコロナの新しい世界の新しい分野での経営にも携わっている。

-告知-

「経営コンサルなんて役に立つんですか?!」オンラインサロン

を開設させて頂きました。

ブランニューの情報に基づいた経営コンサルの記事を公開させて頂くと共に、ご要望を多数頂いておりますこちらのブログで過去に書かせて頂いた内容を現時点の経営環境に合わせて書き直したものを公開させて頂きます。

基本的に週2回、新しい記事を公開させて頂きます(月10回程度)。

私のコンサルティングフィーは、1時間1万円ですが、オンラインサロンの会員様には、月額の会費のみでメールにてコンサルティングをさせて頂きます。

メールのみでのコンサルティングになりますが、御社の経営顧問としてHP等で表示頂いても構いません。

オンラインサロンは、私のFacebookのグループ内に開設しました。

Facebook  → こちらからメンバー申請をお願い致します。

月額3300円(税込)です。

お振込みを確認した時点で、メンバー承認をさせて頂きます。

毎月、月末に当月中のお振込みを確認させて頂き、次月の更新をさせて頂きます。

月末までのお振込みがない方は自動退会となります。

入退会は自由ですので、お振込みがあればまた入会して頂くことができます。

例えば、7月1日にお振込が有れば7月は無料で、お振込頂いた分は8月分となります。

そして8月中にお振込がなければ、8月末に退会となります。

振込口座等のお問い合わせは、下記メルアドまでメールを頂ければと存じます。

なお、現在経営顧問をさせて頂いておりますクライアント様には、都度、メールにて新しい記事を送らせて頂きますので、メンバー申請して頂く必要はございません。

また、過去の366回分の記事については、オンラインサロン開設に伴い非公開にさせて頂きました。

オンラインサロン会員様には、公開致しますので、ご希望があればその旨メールにてご連絡下さいますようお願い申し上げます。

経営現場に立つハンズオンの経営コンサルティングは必ずお役に立ちます。
コロナ禍で行き詰まっておられる方は、是非一度ご相談下さい。

ブログを読んで頂いただけでは実践では何もできません。
今ならまだ間に合います。

お問い合わせ等は、direct3935@yahoo.co.jpまでお願い致します。

presented by
MLLAコンサルティングファーム
私どもは、企業様にてハンズオンで実務を行う経営コンサルタントです。 
現在の非常に難しい経済状況に際して経営の舵取りをどのようにすべきかについて、座学ではなく営業戦略から経営管理まで幅広く現場の経営にも携わりながらコンサルティングさせて頂いております。また、講演も承っております。
神戸だけでなく全国どちらの地域でも対応させて頂いておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
必ずお役に立ちます。
なお、MLLAコンサルティングファームは、特定社会保険労務士 経営管理労務事務所(登録番号28080030号)の経営コンサルティング部門の名称です。
現在、経営管理労務事務所は大企業様から飲食店様に至るまで幅広い分野でのハンズオン(直接経営参加)による経営コンサルティングに特化して業務を行っております。

and
渚プロポーザル株式会社
築地和光は、これまで、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌等のマスコミに何十回と取り上げられながらも、誰も真似することが出来なかった唯一無二の飲食店です。
丹羽徳多郎が創出した築地和光の飲食店経営ノウハウを上場企業の役員経験者である水野敦之がビジネスモデルとして実用化しました。
超一流の食材と限界とも言える低コスト店舗経営の奇跡的な融合。
丹羽と水野のコラボにより実現した究極の飲食店経営ノウハウを今、皆さまにお届け致します。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。