感じたい女であるけど(笑)

もう50才なのに「何やってんだよ」という生き方してます。変な女が変な男と会った出来事。

「歪んだ愛」 9話

2019-11-02 19:03:11 | 小説
彼の誘いを断ってから 私の心はザワザワしていた。
私は 和也を振ってしまった・・・・・・・・・・・・。
でも彼は 私と本気で付き合いたいわけじゃない。
既婚者だし 出会い系を利用してる。
私とは きっと割り切りで付き合いたいんだ。

私は10代の頃から相思相愛の恋愛に憧れていた。
心から好きだ素敵だと思える男性と恋人になりたい。
彼氏という存在が欲しい。

友人たちのように結婚に繋がる恋愛がしたい。
でも なかなか恋愛できない。
私のタイプでない男性に近寄られる。私が好きになった男性には
好きになってもらえない。
和也からアプローチされて 私は初めて自分が「いいな」と思える男性が
私を求めているという偽の幸福感を感じていた。

和也は私より身長が7cm高い スタイルもまあまあいい。とにかく見た目が
実年齢より若い! 男前というか可愛い感じ。
こんな男性を振ったことを後悔し始めていた・・・。

危険な扉は決して開けてはいけない。しかし、和也のことを男性として意識し始めてしまい、私は 自ら危険な扉を開けてしまった・・・・・・・。

「歪んだ愛」 8話

2019-10-31 18:54:06 | 小説
和也のメール内容に恐怖を 感じた。
私は前職で仲の良かった5才年下の麻衣子の携帯に電話した。
麻衣子には和也との事をLINEで話しをしていた。
和也はメールがマメな男なので 麻衣子にLINEするときは
和也のことを「マメ男くん」と呼んでいた。

「麻衣子ーっ どうしよーっ!!!マメ男くんから 呼び出された!」
麻衣子はご主人の車に乗っているようだった。
「呼び出されたんですか?」
「そうなの! 行きたくないんだけど 何と断ればいいかな?」
「これから予定あるから行けないと言えばいいんじゃないですか?」
「うん・・・。でも 絶対にプライベートでは会いたくないから正直に言うわ」
「そうですね・・・。そのほうがいいですね」
「ごめんね。突然、電話して」
「いえいえ、大丈夫ですよ」

麻衣子との電話を終えて 私は和也にLINEした。

「川村さん、ごめんなさい。プライベートで会ってしまうと お互いにイヤな思いをします。私は川村さんと会えません」
数分後 和也から返信が着た。
「そっか・・・・。残念だけど 仕方ないね。ごめんね。」

翌日 私はドキドキしながら出勤した。和也は私と出勤時間が同じ。
私は野菜倉庫から必要な野菜をコンテナに入れて倉庫出入り口のドアを
開けるとドアの近くで 和也が空のダンボール箱を崩していた
「おはようございます」私から挨拶した。
すると和也は・・・・・・・・・

「おはよう、昨日はごめんね」と私に言った。
「い、いいえ、私の方こそすみませんでした」私は野菜の入ったコンテナを押しながら、そう和也に返事した。

なんだか胸の奥がチクッとした・・・。



「歪んだ愛」 7話

2019-10-30 09:42:29 | 小説
私は、いつもそうだ。肝心な時にミスをしてしまう。慌ててしまうクセがある。
母親のせいだ。何でも急かされて、感情的な言い方をされて、心が休まるという事はあまりなかった。
落ち着いてモノを考えるという事が見についていない。

人間は、何をするにもまずはよく考える事。行動も発言も。思いつきでモノを言ったり、衝動的な行動をする事は、後々良いことはあまりない。

和也へのメール送信の翌日、恐る恐るパソコンのメールソフトを立ち上げると・・・和也から返信が着ていた。

昨日と今日、たまたま和也は連休を取っており、職場には出勤していない。和也の意外な一面を見てしまってから、彼の姿は見ていない。

彼の返信は・・・「中原さん、だったんだ。もしかして知り合いかも?とは思ってたけど、同じ会社の人だったなんてびっくり!なんか気を遣わせちゃって、ごめんね。職場ではプライベートな会話はしたことなかったね。結婚されてるの?
僕は妻とは友達夫婦みたいな感じ。恥ずかしいけど、長い間、レスなので寂しくて、休日に付き合ってくれる人を探してます^_^;」という内容。

私は和也はもっとショックを受けているかと思ったのに・・・意外だった。
後で考えるとこんなメールを送信できる男性は相当、遊び慣れてる。初回メールで写真添付してくるコト事態、遊び慣れてる証拠。

私は和也を落ち込ませないため、その後、和也を気遣うようなメール返信をした。

和也は調子にのって、マメに私にメールを送ってきた。
その日の夕方、私は仕事帰りに、コンビニのイートインコーナーでコーヒーを飲んでいた。スマホを見ると和也からのメールが・・・・。

「中原さん、そろそろ仕事は終わった?もし予定なければ、これから会わない?
16時くらいに「こやま公園」に来られる?」
え・・・・こやま公園?
スマホで検索してみると私の自宅から車で10分くらいの場所にある公園。高速道路にあるサービスエリアの建物に裏道から入れる場所の途中にある。低い山の一画にある公園。

そんな所に呼び出して、どうするつもりなのか?と怖くなった。

「歪んだ愛」 6話

2019-10-29 18:23:36 | 小説
出会い系サイトに登録した時 もちろん私もニックネームで登録した。
「優梨愛」・・・本名は古風な名前なのでホステスの源氏名みたいな名前に憧れがあった。

和也は同じ職場の中原だという事に気がついていない・・・。

「ゆりあちゃん このサイトを通じてメールのやりとりは、課金されるから良ければ
ここへメールくださーい(*^^*)」と和也は自分のフリーメルアドを載せて送信してきた。

私は少し正義感もある性格なので 自分のパソコンからメールソフトを立ち上げて
和也のフリーメルアドにメールした。

内容は・・・・
「まぜさん 私はあなたと数年前にお会いしたことあります。写真を見て驚きました。あなたは 社員、パート、アルバイトなど含めたら、かなりの人がいる企業でお仕事されてますよね? 出会い系のメール相手が誰だか分からないのに 写真を送信して大丈夫なんですか?」という文面。

私は送信をクリックしたあと とてもマズい事に気が付いてしまった。

パソコンのメールソフトからメールを送ってしまうと 送信相手に私が設定した
ローマ字で書いてある私の本名が分かってしまう。

送信取り消しを試してみたが・・・そのまま和也に送信されてしまったようだった。



「歪んだ愛」 5話

2019-10-29 05:51:09 | 小説
1年前の1月上旬
私は よく缶ビールか焼酎で晩酌をする。焼酎は夏なら麦を炭酸で割って飲む。
冬なら芋のお湯割りを飲む。
その日も夕食時とあとでもう一杯お湯割りを飲んだ。
身体がふわふわしていい気持ち。

見たいような番組がない日はパソコンを立ち上げてネットをしてることが
多い私。  少しの寂しさと好奇心が疼いて「出会い系」という文字を
検索スペースに打ち込んだ。

出会い系の利用は初めてではない 20代後半のネットを始めたばかりの頃も利用していた。初めて出会い系で会った男性は高身長でまあまあイケメン。私は夢中になったが彼は仕事内容も教えてくれない。二度だけ会ってサヨナラした。指1本触れられなかった。数人の男性とメール交換したり会ったりしてみたが どの男性も私がピンとこない男性ばかりだった・・・。

ネット検索で上の方に表示された「happyhappy」というサイトを見る。
登録してみたいという衝動が止められなかった。
詳しく項目を埋めたり自己PRを書き込むのが楽しかった。
写真は載せることはしなかった。そのサイトは男性会員のみが有料でメールのやりとりをする場合、自分の年齢証明書を提出するきまりとなっていた。

登録して4日目 サイトを開くと「まぜ」というニックネームの男性から
メッセージが着ていた。年齢は私より3才年上 既婚者とのこと。
「妻とは休日が合わない。子供はいない。たまにドライブとか付き合ってくれたら嬉しい。メール待ってますね。」という内容だった。初メールから「まぜさん」は自分の写真を添付していた。私は写真を見た。
3秒思考停止した。そしてハッと気づく・・・・・・・・
「この人 もしかして 同じ会社の川村和也?」