年明けて、久しぶりにグアムのお話しです。
以前の怖いお話の続きのようなもの。
グアム旅行のオプションとして 「星空ナイトツアー」 というのがありました。
パンフレットに書かれていたコース説明の内容は、
「恋人岬から水平線に沈むサンセットを鑑賞し、南の島の美しい星空をベストスポットからご覧いただけます。
DFSギャラリアに集合後、恋人岬にて水平線に沈む夕日を鑑賞。
サンセット後はローカルレストランでの楽しいご夕食をお召し上がりいただきます。
お食事後は美しい星空を鑑賞できるスポットへお連れいたします。
満点の星空をご堪能ください。
ツアー終了後は車窓から夜景鑑賞をお楽しみいただきながら、ご宿泊ホテルへお送りいたします。
(一部レオパレスなど対象外ホテルもございます。詳しくは係員までお問い合わせください。)
*最小催行人員2名 」
DFSギャラリアに集合後、恋人岬にて水平線に沈む夕日を鑑賞。
サンセット後はローカルレストランでの楽しいご夕食をお召し上がりいただきます。
お食事後は美しい星空を鑑賞できるスポットへお連れいたします。
満点の星空をご堪能ください。
ツアー終了後は車窓から夜景鑑賞をお楽しみいただきながら、ご宿泊ホテルへお送りいたします。
(一部レオパレスなど対象外ホテルもございます。詳しくは係員までお問い合わせください。)
*最小催行人員2名 」
とありました。
恋人岬から水平線に沈むサンセットを鑑賞し・・・
良いですよね~。
想像しただけでもロマンチックな気分になりました。
それと、本当ならフィジーに行った時見ることができたはずが、
生憎の曇りで見られなかったという事へのリベンジもあって、
迷わずこのオプショナルツアーを選びました。
娘と二人分合わせて100ドル。
日本でカードによる前払いです。
ということで、当日。
集合場所へ行きました。
すると、中高年の日本人っぽい男性が名前を確認し、
今日は私たち二人だけだという事で、ワゴン車に案内されました。
え~~っ!!二人だけ!?
案内には*最小催行人員2名と書いてありましたから、
中止ではないわけですね。
混雑しているのは嫌だなぁと思っていましたが、
まさか、二人だけとは思いませんでしたよ~。
そして、乗り込んでからその方のお話しが始まりました。
言葉は日本語を話すのですが、外人訛りと言いましょうか、
文法的には助詞が抜けていたり、早口で独特の話し方でした。
で、先ずは自己紹介されまして、ずっとグアム育ちなんだそうです。
ツアーの行程とグアムの街について説明が始まりました。
そして黙って聞いていると、
日本人おとなしいよ。
何も質問しないの?
と言われ、
そうは言われても何を聞いて良いのかもわからないし・・・
その間、車はどんどん進みます。
そして、恋人岬に到着。
最初に案内されたところ。
自然にできた穴だそうです。
昔は底の方に海水が入って来ていたらしいのですが、今では空っぽでした。
というより、覗き込むと吸い込まれてしまいそうでした。
さっと見て、すぐに次の場所へ。
ピンク色に見えるのは、
たくさんのカップルが願いを書いたカードを、ここに掛けているからです。
この上に登って行きます。
登るや否や私たち二人に、
海を背景にして並んでそこに立ちなさい。
と言います。
そして、カメラを請求され撮影してもらいました。
そのあわただしさ。
景色をゆっくり堪能する暇もありません。
やっと景色を見る時間をもらって下を覗くと、
かなり上の方からなのに、海が透きとおっていて、美しい。
そしてどこまでも続く海岸線。
少し残念だったのは、雲が多くて夕焼けが微妙な美しさでした。
むしろ、反対側に見えた空の方が不思議な姿を見せていて、
しばし見とれていました。
恋人岬の物語を表している大きな絵。
改めてまた海を覗き込んでみる。
あぁ、吸い込まれそう。
アッというまに暗くなってきました。
ほとんど日が沈み、恋人岬を後にして星の見えるところまで移動します。
でも、空は曇っていて星に期待はできません。
そして憂鬱なことがひとつ、
この案内の人は、車の乗降のたびに肩や背中を触るのです。
あちらは支えるつもりなのかもしれませんが、どうにもやたらと触れてきます。
娘もそれに気づき、気持ち悪いねと言い出しました。
周りは暗くなって、星を見るのですから山の上の方に向かいます。
こちらは、一応女性二人だけ。
なんとなく不安が募ります。
そして、また車の中でグアムについての話が始まりました。
内容は下記のような感じです。
グアムは観光者が集まっている地域と、
地元民が行動する地域がはっきり分かれているそうです。
ホテルやブランド店が集まっているあたりは、
比較的安心だけど、一歩地元民の地域に入ると怖いのだと・・・
道路には人が歩く姿などなく(昼間でもそうらしいです)、それは、車で移動していないと危ないからだそうです。
何が危ないって、拳銃を普通に使用している人がいるし、
麻薬を吸って運転したりしているから、歩行者をはねることも多々あるそうです。
まして、日本人は狙われやすいから絶対に歩いてはいけないと言われました。
とにかく物騒なところなんだと・・・。
(そういうあなたは、大丈夫なの?)
地元民が行動する地域がはっきり分かれているそうです。
ホテルやブランド店が集まっているあたりは、
比較的安心だけど、一歩地元民の地域に入ると怖いのだと・・・
道路には人が歩く姿などなく(昼間でもそうらしいです)、それは、車で移動していないと危ないからだそうです。
何が危ないって、拳銃を普通に使用している人がいるし、
麻薬を吸って運転したりしているから、歩行者をはねることも多々あるそうです。
まして、日本人は狙われやすいから絶対に歩いてはいけないと言われました。
とにかく物騒なところなんだと・・・。
(そういうあなたは、大丈夫なの?)
と疑ったらキリがありません。
怖くなってきました。
どうして、グアムの良いところを紹介してくれないのでしょう。
悪いことばかりしか説明しません。
おかげで車に乗っている間、私は何を考えていたか・・・・
もし、何か襲われそうになったら・・・・
娘と二人でこの場から何が何でも逃げなければならない。
逃げるにはこの車を使用するしかない。
運転できるのは、私だけ。(娘はペーパードライバーなんです)
左ハンドルだろうが、右側通行だろうが、道がわかろうがわかるまいが、とにかく逃げなければ!
娘と二人でこの場から何が何でも逃げなければならない。
逃げるにはこの車を使用するしかない。
運転できるのは、私だけ。(娘はペーパードライバーなんです)
左ハンドルだろうが、右側通行だろうが、道がわかろうがわかるまいが、とにかく逃げなければ!
そんなことばかりを考えて乗っていました。
そうしているうちに、夕食のお店に案内されました。
うす暗くて、あまりきれいではないお店です。
周りには何もありません。
寂しそうな場所にポツンと建っているイメージでした。
トイレはあそこね、とちょっと離れた場所を教えられました。
一人で行くには怖すぎる・・・
ホラー映画に出てきそうな雰囲気のトイレに見えます。
このビミョ~な灯りのお店。
エライ所に来てしまいましたよ。
とにかく中へ入ります。
が~~~ん!
誰もいません。
益々気持ちが落ちていきました。
案内の人曰く
今日は、グアムの記念日だから、地元の人たちはみんな家に集まっていて、ほとんど外出していないのだそうです。
いつもなら、このお店は列ができて並ぶほど混んでいるそうです。
(ほんとなのぉ?)
とても信じるには・・・・
そして、メニューについての説明が始まりました。
チキンかポークか選んでと言われました。
私はチキン、娘はポークを頼みました。
それとライスについても何やら選びましたが、心情穏やかならずでほとんど覚えていません。
そしたら、半分ずつにしたらどうかとアドバイスを受け、その通りにしました。
そうそう、それとグアムは寒いんです。
どこに行ってもエアコンがガンガンにかかっていて、車も寒かったし、このお店もそうでした。
心が不安な時に、寒いのって尚更心細くなってしまいます。
ガラ~ンとした店内で娘と二人っきりでお料理を待ちます。
(案内の人はどこか別の場所へ行っていました)
しばらくしてお料理が来ました。
うわ~~~っ!
また、この量ですよ。
なんとなく予感はしていたのですが・・・
ハーフにしてこれです。
普通だったらいったいどうなっていたのでしょう。
フルーツが入ったサラダ。
微妙な甘さがありました。
(正直、これはあまり美味しくなかったかも・・・)
ところがですね、
お肉は美味しい!骨付きなのですが、娘も絶賛。
観光客向けのお店よりも、地元の人たち対象にしているようなお店の方が美味しいんだねって。
フィジーでもそうらしいのです。
因みに、このお店の名前はジャマイカングリル。
後で調べたら、確かに行列ができるお店で有名らしいです。
(失礼いたしました)
美味しいとは言え、
娘も私も、その時は食事が喉を通る状況ではなく、
かなり残してしまいました。
予定より少し早く戻ってきた案内の人は、
残していた量を見て驚いていましたが、
そのまま星を見に行く事に・・・。
と、その前にトイレに行っておいた方が・・・・
ところが、娘は行かないと言います。
え~っ!私一人でぇ~?
仕方なく薄暗く少し離れたトイレに向かいました。
トイレに一歩入った瞬間!
電気は明るかったのですが、よほどUターンしちゃおうかと思ってしまいました。
一応水洗とはいえ、ドアや鍵は壊れかけていて、落書きはあるし、汚れているし、まるでスラム街を思わせるようなトイレでした。
つい、またフィジーと比べてしまって・・・。
フィジーはそれほど発展はしていないけど、これほど汚かったりはしません。
汚さも不潔な汚さだけでなく、心がすさんでいる雰囲気のある汚さと言うのでしょうか。
このお店だけでなく、街の人々の生活までもが見えてしまった気がしました。
私は日本でもそうですが、トイレでそのお店や人を判断することが多いです。
申し訳ないのですが、ここは論外でした。
さて、トイレの事は気を取り直して星を見に・・・
でもねぇ、この日は少し曇っていてきっと見れない気がしていたのですよ。
だから、もうこのまま終わりにして帰っても良いとさえ思っていました。
車に乗り込む時は、必ずと言っていいほどまた案内の人の手が触れてきます。
私は前もってそれを避けるように急いで乗り、そのたびに不快な気分。
そして走り出した車は、どんどん山奥へ・・・。
(そりゃそうですよね。星を見るわけですから・・・)
そしてまた、拍車をかけるような話が始まるのです。
車を降りている間は危険だから気をつけるようにと。
(だったらそんな危険なツアー、なんで企画するのよ・・・)
そして現在、野球練習場から見るようになったのは、
以前やはり母娘の星空ツアーの時(たぶん地元民)に襲われて殺された事件があったからだとか・・・。
(オイオイ)
そしてグアムのガイドブックなどには、そういう裏側の本当の姿や事件のことはどこにも載せていないで、良いことしか書いてないから皆知らないまま不用心になっているのだと。
ふた言目には、「グアムの人悪い人たちよ。」しか言いません。
聞き取り方によっては、「自分も悪い人よ。何するかわからないよ。」
とさえ解釈できてしまいます。
この人、私たちの事を脅してるの? って思ってしまうほど、暗い車の中でそんな話しかしません。
(だったらそんな危険なツアー、なんで企画するのよ・・・)
そして現在、野球練習場から見るようになったのは、
以前やはり母娘の星空ツアーの時(たぶん地元民)に襲われて殺された事件があったからだとか・・・。
(オイオイ)
そしてグアムのガイドブックなどには、そういう裏側の本当の姿や事件のことはどこにも載せていないで、良いことしか書いてないから皆知らないまま不用心になっているのだと。
ふた言目には、「グアムの人悪い人たちよ。」しか言いません。
聞き取り方によっては、「自分も悪い人よ。何するかわからないよ。」
とさえ解釈できてしまいます。
この人、私たちの事を脅してるの? って思ってしまうほど、暗い車の中でそんな話しかしません。
道路も真っ暗です。
他に走っている車はほとんどありません。
たま~に対向車線をすれ違っていく車が1~2台。
こんな山の中、大声出しても誰にも聞こえません。
あぁ・・・何かあったらどうしよう。
いつもなら、いろんな話をする娘もずっと黙っています。
益々不安は募ります。
そして、山の上に到着。
見えません!
見える星は一つか二つ。
いつもはオリオン座も見えるんだけど・・・・
土星も見えないなぁ・・・
土星も見えないなぁ・・・
と言われても、そもそもオリオン座だったら我が家からだってよく見えるもん。
オリオン座どころか、もっと沢山の星が見えるもん。
結局、ここで星は見えなかったと言った方が正解でした。
そしたら、案内の人から
今日は星がよく見えなかったし、二人だけだから本当はオプションなんだけど特別に夜景を見せてあげる。
と言われました。
二人だけだから?
特別に夜景?
恐怖の真っ只中だと、
こんなおばさんでも、そんな言葉にさえも敏感に反応してしまいます。
(本当に夜景の見えるところなのぉ?)
娘は何も収穫無しではつまらないからなのか、
無言のままとりわけ断る様子もなく、結局行く事になりました。
すると、途中レオパレスホテルのイルミネーションに出会いまして、
思わず二人できれ~い!と叫んでしまいました。
娘は急に元気になり、降りて写真を撮りたいと言い出しました。
ほんの一瞬なら、と言う事で車を停めてもらい写真撮影をしました。
この時もイルミネーションを背景に私たちを写してくれました。
ほんとに短時間のうちの夜間撮影で、
とても写真では伝えきれないような幻想的な美しさでした。
きっと周りにはホテル以外何もなく、
静かな森の中に浮かび上がるようなイルミネーションだったから、そう思えたのかもしれません。
これをきっかけに、私たち親子は少し気持ちが晴れてきました。
きれいな灯りがこれほど人の心を動かすとは思いませんでした。
(我ながらなんと単純な・・・)
そして、夜景スポットです。
この時、着いたところに誰かいるみたいだということで用心したのですが、
女性の声もしているから大丈夫だろうということで、車を降りた次第です。
(この時に気付いたのですが、この案内の人は女性だけの私達を、最後まで安全に帰さなければいけない。
という責任感ゆえに、口うるさく危険だということを注意していたのかもしれません。)
そして目の前に!
今までに見たことのないほどの夜景でした。
広範囲に宝石をちりばめたようにキラキラと輝いているのです。
(写真では、あまりきれいに写っていないのですが、実際は本当にきれいでした。)
もう、今までの全ての不安が飛んで行ってしまいました。
ここで初めて、この案内の人への疑いがなくなったのです。
娘と二人で「この人、良い人だったんだね」ということに・・・
その夜景のきれいな場所というのは、
後日に予定していた半日観光コースにも組まれている「アフガン砦」でした。
夜景の美しさをなんとか撮りたくて、何枚も撮影したのですが結局それは無理でした。
私たち親子も、ホントに勝手なものです。
ホテルのイルミネーショと、この夜景を見てからというもの、
すっかり心の鍵が外れたものですから、
帰りの車の中での会話が急に弾んで、あの恐怖感はどこへ行ったのやら・・・
それにしても、とんだ「星空ナイトツアー」でした。
このツアーのことは生涯忘れない思い出となりました。
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星空ナイトツアー
怖いお話でしたね
記憶に残るのも頷けます
それにしても、これだけの体験を
見事にお写真と文章で、表現されましたね
夏雪草さんは、国語が「5」だったのでは、
と推察されます(嬉笑)
ありがとうございます
旅行というのは、いろんな出来事があるものですね。
だからこそ、面白いのでしょうね。
見事に・・・って、お恥ずかしいです。
自分は文章力もなくて、いかに伝えたいことを伝えられるかというのは、いつも悩むところです。
でも、怖さは伝わったみたいで・・・(笑)
お褒め下さってありがとうございました。
ドキドキ、ハラハラの 「星空ナイトツアー」 でしたね~
読み進める間、こちらまでドキドキしてしまいました!
ハッピー・エンドで何よりです(笑)
読んでいて ハラハラ ドキドキでした。
でも 結局いい人だったのですね。
トイレが汚かったのは 残念でしたが
きれいなイルミネーションが見られて
よかったわ~。
ドキドキ、伝わりましたでしょうか。
後にしてみれば、おかしな話なのですが、
その時は、本当に怖かったです。
良い思い出です。
ごめんなさい、先ほどはお名前を入れるのを忘れてしまいました。
朝から、そそっかしい朝雪草でした。
今日も一日頑張りましょう。
一緒にドキドキしていただいて、
ありがとうございます。
結果良ければ・・・
ということで、良しとします(笑)
そう、トイレがねぇ・・・。
でも夜景とイルミネーションで帳消しですね。
コメントをありがとうございます。
グアムに住んでいっらっしゃるのですか。
状況を知っていらっしゃる方にとっては、
きっと笑ってしまう話ですよね(笑)
トイレのこともご存知なのですね。
あの時に見た夜景の美しさは今でも忘れられません。
海もきれいでしたね~。
機会がありましたら、
また行きたいと思います。