あしあとのこし

現在のことも、過去のことも、未来への夢も、いろんなことをとりあえず並べてみちゃおうと思っています。

ハートを救う ~赤い箱の命綱~

2015-02-25 | 日記のような・・・


街のどこにでも あなたが居てくれる

それが どれほど 心強いことでしょう


そして・・・
 

今日も ここから出ることもなく

ガラス窓から 

静かに 道行く人々を 

見送るだけの一日だったことに ホッとする


あなたは そこに居てくれるだけでいい

それが 私の安心だから・・・

何もしないですむ事が 幸せなこと


もし 十数年前にも 

あなたが 居てくれたなら・・・

* * *




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AED(自動体外式除細動器)

これは職場に設置されているAEDですが、
最近、急激にあちこちで見かけるようになりました。

ご存知の方も多いのではないかと思いますが、
そもそもAEDってなぁに?と言いますと・・・

突然心停止を起こして倒れた人を、
医師でなくても一般の人たちが、
その場で倒れた人の命を救うことができる医療機器です。
使い方は、機械が全て案内してくれる優れものです。

ひとことで言うと、
いわゆる電気ショックを起こす機械ですね。


それもむやみに作動するのではなくて、
その時の心臓の状況を機械が読み取り、
何をどうするかを、音声で案内してくれるのです。

この機械が一般市民も使えるようになったのは、
2004年7月からだそうです。
それまでは、医師しか使用できませんでした。


息子が心室細動を起こして倒れた当時、
そのような機械はなく病院でしかその処置はできなかったのです。

最初に心停止を起こした時は、
いろんな幸運が重なり処置も早く、
幸い後遺症もなく約1週間後に意識を取り戻すことができたのですが、

その後の生活は、
退院してからも、いつまた同じ事が起こるか不安の毎日。
(もちろん心肺蘇生法の講習は受けていましたが・・・)

日常は元気に見えていても、
一時として不安が消えたことはありませんでした。

自宅療養中、息子と共にいろんな事を考え、たくさん悩み、
結局は、
進学のためにせっかく好条件で入れた高校でしたが中退することに・・・。

そして仕方なく通信制の高校に私の付き添いが条件で
月に1回程度通うことになりました。
(最後まで本人はこの勉強法を嫌がっておりましたが・・・)

常に一緒に居て、
いつも冗談ばかり言いあって、
お互い笑っていることが多かったのですが、

もし今倒れたら・・・?

内心はとにかく不安でしたね。

あの頃はまだAEDはありませんでしたが、
もし簡単に扱える除細動器が自宅にあったなら・・・
というような漠然とした願望はありました。

ほんの少しの安心を手に入れられるとしたら、
それくらいしかなかったのです。

言い換えれば、
心停止の不安を抱えた人や家族、
そして周りの人にとっても、
このAEDはとても心強い味方のようなものだと思います。
これ一つで、
救われる命の数が増えるのですから・・・。





そして最近は、子供用のパッドも認可されたのですね。
始めの頃は大人だけでしたけれど、
このマークの付いている機械なら1歳以上の子にも使用できるそうです。

このAEDが出始めた頃は、1セット当たり100万円以上。
それが2007年頃からは30万円程度になったそうです。

安価で入手できるということが、
急激に普及率を上げたのでしょう。

命を救える環境が少しずつ増えているのですね。
嬉しいことです。


ただ、もう少し時代がずれてくれて、
2度目の心停止が起きたあの時が、今だったら・・・

最近はAEDを目にする機会が多いせいか、
そんな悔しい気持ちがふと過ぎったりもするんですよね。
誰のせいでもない、
これが運命だったとわかってはいるのですが・・・

すみません、
我儘で身勝手な母になってしまいました。


ここでお誘いです。

AEDは誰でもが扱える・・・
のですが、講習会も各地でおこなわれています。

もしも皆さまのお近くで、
そのような機会がございましたら、
ぜひ一度、参加されてみてはいかがでしょうか。

如何に簡単で優れたものか、実感できると思います。
できれば、
実際に使うような事態がないことを願うのですけどね。

最後まで、ありがとうございました。



― Today's sky ―
2015.2.25 夕暮れ @つくば市

「 この先に春がある 」



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22 コメント

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Unknown (太郎ママ)
2015-02-26 07:17:59
心肺蘇生法もAEDの使用講習も受けています。
使うような場面に遭遇したならできるかどうかはわかりませんが、多少の備えにはなっていると思っています。
いろいろ悔しいことがありますよね。
ああしていたなら、こうすればよかったかもなど・・・
でも、運命なのでしょうね。
そう思って、遺された者は精一杯楽しんで暮らすべきでしょうか。
返信する
おはようございます。 (山の隠居)
2015-02-26 07:59:07
AED……昨年防災訓練で講習を受けました。
いろいろな想いが有るんですね。
心肺蘇生救護法では、やっぱり家族のこと頭に浮かんできましたね……。

貴重なお話ありがとうございました。
返信する
こんにちは(^^)/ (hiroko)
2015-02-26 14:14:42
そうでしたか、大切な大切な、命を亡くしていたんですね、
悔いても悔やみきれないお気持ち痛いほど分かります。

現役の頃循環器科で勤務したこともあります。
AEDの講習も受けに行きました、
今は何処に行っても設置されていますね、
おっしゃる通り使うことのない事を祈りつつ
眺めています。
返信する
Unknown (福の神)
2015-02-26 16:00:47
今日は
お心、深くお察し申し上げます、10年前から医師会にAEDの普及DVDの撮影を頼まれ毎年2回講習会の模様を撮影しています、今はAEDもかなり普及して単価も安くなり色々は場所で見かけますね、最近はドクターへリーの訓練の模様も写しました、講習終了書も毎年更新していますが願わくば使う事が無い事を日々思っています。
◎少しづつ暖くなりましたね
返信する
こんにちは (鈴音)
2015-02-26 16:58:43
今日のお話しは・・・胸にグっときました。
夏雪草さん・・・
まだ見かけたことはありませんでしたが
講習会などのニュースがありましたら受けに行きましょう。
それを使わなくてもいいように・・・
返信する
そうでしたか! (MOTOMMZ)
2015-02-26 21:51:01
夏雪草さんこんばんは
私は毎年講習を受けて居ました、除細動器は今ではあちこちで見かける様になりました
実際に使える人はまだ少ないと思います、簡単なのですがねー
人工呼吸も訓練を受けましたね、でも実際にその場面に出会ったらどうでしょう??

気持ちは出来ると思いますしやるつもりですがはて?
辛い気持ちを心の奥にしまい投稿して頂きありがとうございます
簡単な講習で出来るので皆様に受けてほしいですね
返信する
今の医療 (まつ)
2015-02-27 05:27:07
以前だったら当然助からない命も医療技術の進歩のおかげですよね。

何年前でしたか、東京マラソンで男性タレントがマラソン中突然倒れ、心肺停止状態だったのが、
AED蘇生で助かった話もありましたよね。

そうなんですか、昔はそんなに高価だったのですね。

ご子息、まさに今この時代だったら、と思うばかりです。
返信する
つらいお話の教訓 (chidori)
2015-02-27 09:45:05
夏雪草さま

貴重なお話有難うございます。
皆さんに発信することで、大きな力になります。
ありがとうございました。

私も関わっているボランティアで、例えば子育てサロンも年1回 老人クラブなどで毎年講習を開いています。日赤や保健所、消防から指導があります。

福祉館もいつも入口で、私が役に立つ日はよろしくとばかりに玄関で見守ってくれています。

皆さん語りたくない過去があると思追いますが、つらい思いをこうして語ってくださったことにも胸を打たれました。
返信する
今日は (ひろばあちゃん)
2015-02-27 10:55:48
本当にもっと早くに設置が出来てたらと思います。

最近はかなり見かける場所が多くなりましたね。

病院に勤めていたころ使い方の実習があり
習いましたが、使わないで済むようにと思います。

辛い思い出はいつまでも忘れられないですが
夏雪草さんが元気で過ごされている事で
息子さんがいつも見守って下さっていますね。
返信する
Today's sky (すけつね)
2015-02-27 20:50:28
Today’s skyを観ながら、あなたの息子さんへの想いを感じておりました。

AEDの講習を私も受けました。 街でこれを目にする機会が多くなりました。
人命救助のための医療機器の研究がさらに進むことを望んでおります。
そのための、国家予算の増額も当然必要に思います。
返信する

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