夢見る夢子の戯言②

〈続き〉順風満帆な生活は続くと思われたが、やはり嫉妬からのイジメもあり、７年近く在籍した会社に別れを告げた。そしてまもなく結婚し専業主婦として幸せな生活を送れたはずだったが子宝に恵まれず婚家にも染まれぬと理由から丸３年で離婚。それからは生活の建て直しと働く事に精一杯でそんな事は忘れていた。数年後、私は新しい恋をして結婚をし子宝に恵まれた。だがここでも幸せな生は長く続かない。上の子が自閉症と診断され障害認定されたのだ。程なくし夫の勤務先が傾き失職。続けて病を得て手術と入退院を繰り返し、私は働きに行く事になった。完全に忘れかけていた。大学に入る夢、大学生になる夢。今春に放送大学という通信制大学がある事がわかり、資料請求した。高校に定時制・通信制がある様に家庭を守りながら、仕事をしながらでも学べる制度がある事を私はこの時初めて知った。家でテレビなど放送媒体を利用しながら学べるのだ。夢は夢でしかないけれど、無いよりは良い。大学に入って卒業する。それが私の夢。どうせなら死ぬまで夢見る夢子を演じたい。