姉から贈られてきた
メッセージカードのことをかいたら
「東京タワー オカンと僕と、ときどき オトン」著者 リリー・フランキー
という小説を思い出しました。
実話をもとに書かれたこの小説は
オカン(お母さん)の
不器用だけれど、
ひたすら息子に愛情をそそぐ姿を
息子の目線から
語られているものがたりです。
たぶん世界中のあちらこちらにある、
たくさんのものがたりの中の
小さな1つなんだよね。
だから、自堕落でいつまでたっても
しっかりできない甘えん坊の、
主人公の ぼく は、
まるで自分のことのようで…
(ここから少しネタばれ
になります。)
ぼく にとってのオカンは
どんなに辛いときでも明るくて強い。
いつも、ぼく のことを1番に考えて、ぼく のためにいきた人。
だんだんオトナになっていく
ぼく は、反抗期をむかえ
オカンにわがままを言い、
オカンを、うとましく思い、
甘えん坊のまま
東京で一人暮らしをはじめます。
オトン(父)とは
ぼく が小さいときに
別れて暮らしていて、
生活も苦しいなか
ぼく が東京にいく日
オカンはお弁当と
しわくちゃの一万円札を
ぼく に渡すのでした。
なかなかしっかりできない
甘えん坊の ぼく は、
オカンをたくさん心配させているのに
オカンはいつも元気で、
ぼく は大学を留年し
やっと卒業しても
オカンから仕送りをしてもらって
いました。
それでも少しずつ
自立するようになってきた
ぼくですが…
久しぶりにオカンに連絡した
ぼく は、オカンが癌の手術を
していたことを、はじめて知ります。
そして…
オカンと一緒に暮らすことに
するのです。
癌が再発してしまったオカンは
病院のベットの中、
もうろうとした意識で
ぼく のごはんの心配をします。
「お鍋に、あんたの好きな
ナスのお味噌汁があるから…」
❀❀❀
赤裸々なことばで つづられた
ぼく の、オカンへの気持ちが
ストンとひびいてきます。
オトンや友人たちも魅力的で、
あたたかい気持ちになる
ものがたりです。
2005年の発行なんですね。
かなりヒットし、話題になりました。
映画にもなってます。