ロスタイム・CＡＦＥ

ひばりとダミアン

2009年03月14日

ここんとこ雨続きでじと～っとしてます。

でも今日は、ちょっとだけ晴れ間が見えたんでお店の外に出たら、
頭上からひばりの鳴き声が聞こえてきました。（ピーチクパーチクじゃありませんでしたが・・・。）
上を見上げましたが、ずいぶん高い所にいるらしく姿は見えませんでした。

（おお、ひばりだっ！もう春だなぁ～）なんて思ったら、想い出しました・・・・・。

僕が高校３年の頃だったと思います。
日曜日で昼まで寝てて、お昼過ぎにやっと飯食って、暇なんでテレビを点けました。
ちょうどやってたのが「美空ひばりリサイタル」みたいな番組です。
当時、基本的に演歌なんか聴いたことがありませんでしたし、フォークかニューミュジック（古っ！）しか聞かなかったんで、
チャンネルを変えましたが、たいした番組はやってなかったんで、また美空ひばりに戻っちゃいました。

そして、ホントに暇つぶしのつもりで見てたんですが、いつの間にか美空ひばりの歌声に引き込まれていってなんだか涙が出てきました。

（ヤバッ、オレも歳とったのかなぁ・・・。）

なんて思いましたが、しかしさすが「演歌の女王」人を引き込むものを持ってるなあ・・・って猪俣孝章みたいな寸評を述べながら見てました。

ほんで、次の番組は吉本新喜劇。
うって変わって大笑いしながら見てました。

そしたら、当時オフクロが経営してた美容室のお店から、ねえちゃん（当時、うちに住み込みで見習いしてた女性を僕は○○ねえちゃんって呼んでました。）が引っ込んできて、

「ちょっと気分が悪いけん、ここで寝かせてネ」って言います。

「ねえちゃん、大丈夫ネ？」と聞いたら、

「うん、ちょっと寝れば大丈夫！」って言うんで、そのまま寝かせてあげました。
でもテレビの音がウルサイだろうと思い、僕はイヤホンに切り替えてテレビを見てました。
その後、オフクロが来て、

「○○ちゃん、大丈夫？」って聞いてましたが、その後オフクロも

「なんか私も・・・ちょっと寝よう」なんて言い出して、そのまま居間に寝ころびました。

　

僕は、相変わらず吉本を見ながら大笑いしてましたが、ふと気が付いたらねえちゃんもオフクロも死んだように眠ってます。

ようやく異変に気が付いた僕は、イヤホンをとってお店に出てみました。

そしたら・・・・・・・

うっ、臭い・・・ガス臭い・・・。　

そうです。ねえちゃんもオフクロも一酸化炭素中毒になりかかってました。
原因はお店の瞬間湯沸かし器。
レバーが少し開いてて、ガスが漏れてました。

僕はあわててレバーを閉めお店の窓を全開にして、その辺にあった本で店内をあおぎ出しました。

そしてねえちゃんとオフクロを病院に連れて行きました。

　

後で、病院の先生に聞いたら、２人ともお店で寝てたら死んでただろうということでした。

幸いお客さんもいなくて大事には至らなかったんですが、後でオフクロに言われました・・・・。

「遠のいていく意識の中でアンタの下品なガッハッハっていう笑い声だけが聞こえて頭を廻っとった・・・・。　あの時、あぁ私は悪魔の子を産んだんだって思ったもんよ」　

・・・・その時僕は１８才・・・つまり、６＋６＋６＝１８

はいっ、私が悪魔の子ダミアンです・・・。