「二人日和」と「あるいは裏切りという名の犬」と言う映画です。
「二人日和」は、あの土方歳三役者で有名な栗塚 旭氏の新作で藤村志保との共演作、長年連れ添った熟年夫婦の絆を描いた感動ドラマ。京都で伝統ある神祇装束司を務める堅物な職人・黒由とその妻・千恵。45年もの長い間連れ添ってきたふたりだったが、千恵が難病に冒されていることが分かり…。と言った内容だが、不思議とジメジメとした感覚は無く、黙々と物語が進行して行く。最後、妻を亡くし店もたたんだ 主人公が恐らくは最後のコーヒーを入れるために湧き水をぺットボトルに入れていると奥さんが緊急の時に鳴らしていた鈴の音が聞こえてきて「何だ、そんな所に、居てはったんか」と言う最後の栗塚の科白がじ~んと来る秀作だった。
「あるいは裏切りという名の犬」はかつて親友だったふたりの警視の運命の物語を、元警察官のオリヴィエ・マルシャル監督が実話に基づき映画化したハードボイルド・ノワール。フランスの名優、ジェラール・ドパリュデューとダニエル・オートゥイユが、対立する正反対の刑事役を好演。 パリ警視庁のふたりの警視、正義感あふれるレオと野心家のドニ。かつてひとりの女性を取り合い、彼女がレオ夫人となったことから、友人だったふたりの間には深い溝ができた。次期長官候補がレオであることがおもしろくないドニ。どうしても出世したいドニは、レオが指揮をとる現金強奪事件の捜査に無理やり入ってくる。そんなとき情報屋に騙され、殺しのアリバイの片棒を担がされたレオ。やがてその一件は、ドニに勘づかれ、彼の人生を左右する事態に発展していく。と、最近のアメリカナイズされたフランス映画とは一線を越すフレンチ・フイルム・ノワールの誕生だ。
アラン・コルノー監督作品「真夜中の刑事」などの感覚を現代風にアレンジした感じで脚本が特に素晴らしいと思った。
この映画はハリウッドで既にリメイクの予定だそうだが、私は久々のノワール作品だけに充分堪能させて貰った。最近ではマイケル・マン監督のフィルム・ノワール「ヒート」についで良かったと思う。
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