「浅間山明鏡止水」あさまやま めいきょうしすい

「源氏物語絵巻・葵」~写真と短歌で綴る世界文化紀行

「源氏物語絵巻・葵」~写真と短歌で綴る世界文化紀行
 
24年1月7日日曜日NHK大河ドラマ「光る君へ」が始まりました。そこで源氏物語や紫式部日記・紫式部集に興味を持ちました。それらには和歌(巻名歌等)が沢山ありますが、その和歌の返歌を口語短歌と絵巻でブログ掲載をと思いつきました。返歌は源氏物語の内容や進行に合わせてではなく、短歌に沿った言葉・単語や自然・地名からヒントをもらい詠もうと思っています。そして源氏物語は絵巻もあります。平安時代から現在まで数多くの絵師が時代の華やかな景色を描いていますので合わせてご紹介したいと思っています。



「葵」を代表する場面である「車争い」のワンシーンです。本作は土佐光茂筆と伝わる「車争図」(京都・仁和寺蔵)の写しと考えられます。賀茂祭(葵祭)の当日、女三の宮が賀茂の新斎院になる御禊の行列に源氏の君も加わることになったため、その行列を見ようとする人々で一条大路は混雑していた。源氏の君の愛人六条御息所もひそかに見物していたが、そこへ源氏の君の正妻葵の上も見物に行き、その従者たちが六条御息所の車を喧嘩ごしで押し退けてしまうという場面です。右隻には御禊の行列が描かれ、左隻には六条御息所と葵の上の一行が争う場面が描かれています。屛風の大画面いっぱいに物語のハイライトを大きく描くとともに、賀茂祭の喧噪を今に伝える屏風絵となっています。
源氏物語巻名歌・6葵(あおい)
歌の背景
光源氏二十二歳。びっしりと車が立ち並んでいる賀茂の葵祭の日、女の方から車の場所を譲ってくるのでどんな好色者だろうとみると、「せっかくお目にかかったのに、その注連の内(シメノウチ)には入りかねております」と、「逢ふ日」に掛けて、あの典侍が歌を贈ってきました。源氏は素っ気なく歌を返します。

「はかなしや 人のかざせる 葵ゆゑ 神の許しの 今日を待ちける」 源典侍
注連の内には

「かざしける 心ぞあだに おもほゆる 八十氏人に なべて逢ふ日を」 光源氏


八十氏人(やそうじびと)~多くの人々



返歌
「典侍(ないしのすけ) 恋に想いは みそかごと 葵の簪(かんざし) 祭りに輝く」

「移りかわる 花のほころび 今さかりと 八十氏人(やそうじびと)を 眺めているも」


賀茂の祭りの有名な車争いです。祭りを前に、禊の見物に出かけた葵上の牛車と六条の御息所の車が鉢合わせとなり、車を受け持つ者同士が争い、結局御息所が引くような形になります。葵上は良いとこのお嬢さんらしく我関せずなのですが、御息所は性格がきつくて負けず嫌い、ヒステリーの気味があるから、許せないで、悶々としています。

参照
https://angel-zaidan.org/genji_kanmeika/kanmeika-01/
https://www.fujibi.or.jp/collection/artwork/01064/
https://ameblo.jp/kattsingen/entry-12634163706.html
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