「源氏物語絵巻・22真木柱」~写真と短歌で綴る世界文化紀行
24年1月7日日曜日NHK大河ドラマ「光る君へ」が始まりました。そこで源氏物語や紫式部日記・紫式部集に興味を持ちました。それらには和歌(巻名歌等)が沢山ありますが、その和歌の返歌を口語短歌と絵巻でブログ掲載をと思いつきました。返歌は源氏物語の内容や進行に合わせてではなく、短歌に沿った言葉・単語や自然・地名からヒントをもらい詠もうと思っています。そして源氏物語は絵巻もあります。平安時代から現在まで数多くの絵師が時代の華やかな景色を描いていますので合わせてご紹介したいと思っています。
源氏物語巻名歌・22真木柱
歌の背景
光源氏三十七歳。玉鬘に夢中になるあまり妻や子供のことを顧みない髭黒の大将に対し、北の方の父上に当たる式部卿の宮は、髭黒の大将の北の方と子どもたちを屋敷へ迎える。髭黒の大将の姫君(真木柱)は、父君が来られることを待ち望み、悲しい気持ちを詠む。
「今はとて 宿かれぬとも 馴れ来つる 真木の柱は われを忘るな」 姫君(真木柱)
「馴れきとは 思ひ出づとも 何により 立ちとまるべき 真木の柱ぞ」 (北方)
返歌
「親しんだ 真木柱こそ ひび割れて 隙間に残す 悲しみの歌」
「北の方 思い出しても 口惜しく 涙を流し 別れ惜しむも」
晴天の霹靂の事態となった。玉鬘の女房が手引きして髭黒を玉鬘の寝所に招き入れてしまったのだ。真面目で堅物だと思っていた髭黒の突飛な行動に玉鬘はなすすべもなく、ふたりは結ばれてしまった。報せを聞いた源氏は当然面白くなく残念に思うが、済んだことは仕方ないと嫁入りの儀礼の指図をする。蛍兵部卿宮や冷泉帝も落胆しきりで、帝は「後宮と言わずとも、せめて気楽な女官としてでも出仕してくれないだろうか…」と未練たっぷりの様子である。
却って、玉鬘の宮仕えで発生するかもしれなかった弘徽殿女御との寵愛争いを避けたいと考えていた内大臣は、この縁組に満足げであった。玉鬘と源氏の仲を勘繰る噂はこれで消し飛び、源氏は紫の上に「浮気をだいぶ疑ってたようだが」と冗談めかして話す一方、玉鬘に対しては添い寝だけで手を出さなかった安全な愚かな男だったことよと率直に伝えた。
参照
https://angel-zaidan.org/genji_kanmeika/kanmeika-01/
https://intojapanwaraku.com/rock/culture-rock/2493/#toc-24
https://www.shikibunosato.com/f/hakubyo29