よく密着性の悪い下地処理方法として、カチオン系を使っての処理を耳にする事が
良くあると思いますので、参考になればと 〜(^^)
通常の樹脂モルタルに用いられるエマルジョン樹脂の電荷は アニオン性(マイナス)を
帯びています。一方セメントはカチオン性(プラス)の電荷を帯びています。
この2つを混和するとプラスとマイナスの粒子が静電気的に引き合うため、
凝集しやすく、均一に混和しません。それを硬化させると、骨材、セメント、樹脂
の凝集物が固まりとなって分離した状態となるため、なかなか接着強度があがりませ
ん。これに対してカチオン性のエマルジョン樹脂は、セメントと同じカチオン性であ
るため、水で混練する時、互いに反発して、均一な微粒子として分散混和します。
混和する砂は表面が弱いアニオン性(マイナス)を帯びており、硬化の過程において
セメント樹脂のカチオンと砂のアニオンが静電気的に引き合い、強力な樹脂セメント
複合体を形成するため、アニオン性の強い物質と強い結合力を示します。そして、
事実そいった物質(モルタル、コンクリート、木、鉄、プラスチック)などに対しても
優れた接着力を示しています。
ちょっとでも、参考になれば幸いです。(^-^)