最近の屋内温水プールの内面仕上げ材は一次防水処理後にタイル張りでの仕上げが大半をしめております。コスト的に高額になりますが、露出仕上げの防水(プール用シート防水工法・FRP成型パネル張り・FRP防食ライニング・プール専用塗材による塗装など・・・) の場合、タイル仕上げ面と違って経年劣化によるトップ層の変色・劣化によるエイジングケアが必要になります。遊泳プールの場合殺菌消毒剤の添加により遊離残留塩素濃度(0.4%~1.0ppm)の範囲を超えて、濃度が高い状態で使用すると、現場施工でのFRP防食ライニング・プール専用塗材などは早期に脱色や白化が生じやすくなります。(特に温水プールとなると使用条件が厳しくなります。FRPトップコートの場合塩素と樹脂内のコバルトが反応して黒点の発生など思わぬ不具合の発生といったクレームにもつながります。)
今回の物件はアルミ製プール下地にプール専用塗材での仕上げ改修工事を施したようなのですが、一年もたたないうちに仕上げ層が劣化し、手でさわっても塗料が付着するような状況でした。
施工前状況(現場調査時、水を張った状況ではこんな感じです。) 施工前状況 (水を抜くとトップコートのブルーが・・・)
施工完了写真
施工前状況 (水を抜くと・・・) 施工完了
今回の工事仕様 : 不具合部分(ライトブルー)を全面撤去+アルミ用防食着色プライマー塗布+上塗り( ライトブルー)/2回塗り
使用塗料: 特殊エポキシ樹脂塗料(別注品)/上下水道(飲料水)対応の水槽内面エポキシ樹脂塗装方法( JWW K 143 認定工法 )
今後の経時変化など楽しみにしております。