ハンマーと仏門

ひとの怒りは

自分本意

そのプライドは

薄っぺらい

前の車に無理やり止めらる

開いたドアから

金槌を持った男が降りてくる

ドアを叩き

大声をあげ

フロントを叩く

それで、心は晴れるのだろうか

結局、警察に追われることになる

トラブルがあって

前に立ちはだかった女性を

フロントにのせたまま

1キロも、走った

逮捕され

殺意はなかったと応えた

振り払おうとしたら

それは殺意だ

80歳近い、僧侶

仏は彼の罪を許すだろうか

彼の口から出た今までの説法は

真実味がなく

薄っぺらなものになってしまう

晩年になって

こんなことになるのは

今までの人生に

奢りがあったからでは

ないだろうか

謙虚でいたら

どちらのことも

起こらない