「あっ忘れたぁ」ファンになった十数年前に購入したMUユニを忘れたのに気づいたのは、電車が糸魚川を過ぎた頃であった。にわかファンではない事を証明する大切なユニを忘れるとはファン失格だぁと落ち込む。が、直江津に着く頃には“まっええか”←それを口実にユニ購入を即計画中(立ち直りはやっ!)
思えばMUの試合を初めてテレビで観た衝撃はすごかった。“あれが世界のサッカーか”と感動し、すぐにユニを買いに走った。(子供に何も言えんな)
あれからMUの試合だけは、かかさず観た。そして、31年ぶりに欧州で優勝し、東京に世界一をかけ来日したこの日、今度は息子とMUの試合を見られる。
東京の最高の青空の下、そう感慨にふける父親に子供のおねだりを断れるはずもなくロナウドのユニを買わされに一路新宿へ。
“今日のお父さんは落としやすい”と思ったかどうか、知らないうちに他のグッズもかごに入っている。“まっええか”旅行気分というのは恐ろしい。
早速、ユウゴは購入したユニを着て、いざ横浜へ。今夜の一戦はさすがに知られているのか、どんな格好をしていてもあまりジロジロ見られない東京でも、振り返って見られる。“今夜観に行くぜ、どうだ!”オーラをさりげに出しつつ新宿の街を歩く。
しかし横浜へ着いたとたんに赤のユニ一色。とたんにその他大勢の中の二人。テンションがあがってきたところだが、まず荷物を置きにホテルへチェックイン。ここも観戦予定の人であふれかえっている。しかし、よりによってエレベーターの中は周り全員ガンバのユニ。ジロジロ見られるが、持っていってあったガンバのマフラーをさりげなく出し、“実はガンバも好きですよ”を二人で懸命にアピール。
スタジアムまでは徒歩で15分だが、道中の出店の多いこと。ほとんど贋物だろうが、こまかいことを気にしなければ全然わからない。しかも本物の半額以下の値段である。
ユウゴ「新宿に行かんでも、ここにいっぱいあるやん。」
ヒロマサ「アホ、あれ全部贋物やぞ、ほらあのマークとか違うやろ。」
ユウゴ「おれ、これでも別によかったけど…」
ヒロマサ「え~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
ボカッ!(何の音かはご想像におまかせ)
あまりのショックのため記憶がここで途切れ、MUの選手たちが練習に出てきたところで我に返った。
7時半いよいよキックオフ。
あきらかにMUのプレッシャーのかけ方がゆるい。ガンバも怖がらず、いつものようにパスをまわせている。
9年前のMUと南米王者パルメイラスとの試合開始時のポジショニング。会場からどよめきが起こったほど、狭いエリアに20人が入っていたのに比べたら全然間延びしている。ロナウドもボールを持ったときは早いが、失った時の戻りはいつもより遅い。っていうか、歩きすぎ。ロナウドに限らず、みんなある程度抑えているのがスタンドからも感じる。
そこに乗じてガンバが何回かチャンスを作る。会場のボルテージも、ガンバもやるじゃないかというどよめきで徐々にヒートアップ。
ギグスのコーナーキックからビディッチのヘディングシュート、MU1点。この時、コーナーを蹴るギグスをカメラで追っかけていてシュートシーンを見逃す。(最悪や…)この1点で後は淡々とMUが逃げ切ったらどうしようと不安になる。
ここまで来て、得点シーンを見逃すとは…。大学時代にはじめて東京ドームで観た巨人戦、落合のホームランが唯一の得点。それをトイレに行っていて見逃した苦い思い出が頭をよぎる。とりあえず周りよりワンテンポ遅れて立ち上がってガッツポーズ!で自分を納得させる。
前半終了間際にもギグスのコーナーからロナウドのヘディングシュート。お約束の1点。あの高さには勝てん。まずい、2点差なら後半は若手に交代させて、ゆっくり省エネ運転か?
しかし、そこはサーの称号を持つ名勝ファーガソン。空気をわかってらっしゃる。‘03年当時18歳のロナウドのMUデビュー戦はよく覚えている。ドリブルはうまかったし、FKもまあまあだった。しかし、その程度だった。プレミアリーグに慣れれば大丈夫かな、と根気よく見ていたが、いつもで経ってもパスは出せない出さない、ドリブルは抜けない、シュートは枠にいかない。ベッカムの後の7番を継承する男。MUの7番は特別だ。その選手にふさわしくないと誰もが感じていたし、あれはダメだと僕もテレビの前でブーイングした。
しかし、今のロナウドはどうだ、世界一の選手になった。どれだけ失敗しても使い続けたファーガソンの眼は節穴じゃなかった。
ガンバが1点を返し、また立ち上がって拍手!(どっちの応援やねん)
ユウゴもMUの帽子にガンバのマフラーにMUのユニでガッツポーズ!(ややこしいわ!)明らかに戻りが遅かった穴をうまくついた。ルーニーがピッチに入ってすぐのガンバの1点。
ガンバにとって、得点したタイミングも悪かった。ワンテンポ上がったルーニーの動きがすごい。早いし、キレがある。あれはなかなか止められん。ここから怒涛の3回連続立ち上がりガッツポーズ!!!
もうお腹いっぱいのところにデザートの遠藤のPK。みんな“コロコロ、コロコロ”と口々に叫んでいる。(コロコロって失礼な)うまく決まったところで今夜7回目のTA、GP!(略すな!)
ロスタイムにも橋本がゴ~~ル。MUのDFもびっくりのシュートでした。今夜8回目の…。(もうええか)
とにかくチケット代は完全にもとがとれた試合でした。
ホテルに帰るとガンバの選手が帰ってきてみんなで拍手。なんとガンバの宿泊先と一緒というおまけまでついて、観戦終了。部屋からスタジアムを見ながら、ビールを一杯。最高。
観戦後の感想としては、どちらの選手も技術はすばらしい。基本のボールを止める、蹴るが本当にしっかりしてます。当たり前の技術を当たり前に出来るのは、さすが一流のプロでした。確かにメリハリをつけたスピード、ここぞの運動量に差はあったかもしれませんが、ガンバも全体として見劣りしませんでした。ただ、撃ちあいを挑んだのも立派ですが、後半半ばまで眠ったようにダラダラとボールをまわして、一発にかける。本当にジャイアントキリングを狙うならこんな戦いかたもアリかなと…。(単なるシロウト談)
最後に観戦後思い出した名言で、…ではまた。
「サッカーでは100mより30mから40mをはやく走ることが重要。だがもっと重要なのは“いつ”走るかだ」クライフ。
「サッカーとはミスのスポーツだ。全ての選手が完璧なプレーをしたらスコアは永久に0-0のままだ」プラティニ。
思えばMUの試合を初めてテレビで観た衝撃はすごかった。“あれが世界のサッカーか”と感動し、すぐにユニを買いに走った。(子供に何も言えんな)
あれからMUの試合だけは、かかさず観た。そして、31年ぶりに欧州で優勝し、東京に世界一をかけ来日したこの日、今度は息子とMUの試合を見られる。
東京の最高の青空の下、そう感慨にふける父親に子供のおねだりを断れるはずもなくロナウドのユニを買わされに一路新宿へ。
“今日のお父さんは落としやすい”と思ったかどうか、知らないうちに他のグッズもかごに入っている。“まっええか”旅行気分というのは恐ろしい。
早速、ユウゴは購入したユニを着て、いざ横浜へ。今夜の一戦はさすがに知られているのか、どんな格好をしていてもあまりジロジロ見られない東京でも、振り返って見られる。“今夜観に行くぜ、どうだ!”オーラをさりげに出しつつ新宿の街を歩く。
しかし横浜へ着いたとたんに赤のユニ一色。とたんにその他大勢の中の二人。テンションがあがってきたところだが、まず荷物を置きにホテルへチェックイン。ここも観戦予定の人であふれかえっている。しかし、よりによってエレベーターの中は周り全員ガンバのユニ。ジロジロ見られるが、持っていってあったガンバのマフラーをさりげなく出し、“実はガンバも好きですよ”を二人で懸命にアピール。
スタジアムまでは徒歩で15分だが、道中の出店の多いこと。ほとんど贋物だろうが、こまかいことを気にしなければ全然わからない。しかも本物の半額以下の値段である。
ユウゴ「新宿に行かんでも、ここにいっぱいあるやん。」
ヒロマサ「アホ、あれ全部贋物やぞ、ほらあのマークとか違うやろ。」
ユウゴ「おれ、これでも別によかったけど…」
ヒロマサ「え~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
ボカッ!(何の音かはご想像におまかせ)
あまりのショックのため記憶がここで途切れ、MUの選手たちが練習に出てきたところで我に返った。
7時半いよいよキックオフ。
あきらかにMUのプレッシャーのかけ方がゆるい。ガンバも怖がらず、いつものようにパスをまわせている。
9年前のMUと南米王者パルメイラスとの試合開始時のポジショニング。会場からどよめきが起こったほど、狭いエリアに20人が入っていたのに比べたら全然間延びしている。ロナウドもボールを持ったときは早いが、失った時の戻りはいつもより遅い。っていうか、歩きすぎ。ロナウドに限らず、みんなある程度抑えているのがスタンドからも感じる。
そこに乗じてガンバが何回かチャンスを作る。会場のボルテージも、ガンバもやるじゃないかというどよめきで徐々にヒートアップ。
ギグスのコーナーキックからビディッチのヘディングシュート、MU1点。この時、コーナーを蹴るギグスをカメラで追っかけていてシュートシーンを見逃す。(最悪や…)この1点で後は淡々とMUが逃げ切ったらどうしようと不安になる。
ここまで来て、得点シーンを見逃すとは…。大学時代にはじめて東京ドームで観た巨人戦、落合のホームランが唯一の得点。それをトイレに行っていて見逃した苦い思い出が頭をよぎる。とりあえず周りよりワンテンポ遅れて立ち上がってガッツポーズ!で自分を納得させる。
前半終了間際にもギグスのコーナーからロナウドのヘディングシュート。お約束の1点。あの高さには勝てん。まずい、2点差なら後半は若手に交代させて、ゆっくり省エネ運転か?
しかし、そこはサーの称号を持つ名勝ファーガソン。空気をわかってらっしゃる。‘03年当時18歳のロナウドのMUデビュー戦はよく覚えている。ドリブルはうまかったし、FKもまあまあだった。しかし、その程度だった。プレミアリーグに慣れれば大丈夫かな、と根気よく見ていたが、いつもで経ってもパスは出せない出さない、ドリブルは抜けない、シュートは枠にいかない。ベッカムの後の7番を継承する男。MUの7番は特別だ。その選手にふさわしくないと誰もが感じていたし、あれはダメだと僕もテレビの前でブーイングした。
しかし、今のロナウドはどうだ、世界一の選手になった。どれだけ失敗しても使い続けたファーガソンの眼は節穴じゃなかった。
ガンバが1点を返し、また立ち上がって拍手!(どっちの応援やねん)
ユウゴもMUの帽子にガンバのマフラーにMUのユニでガッツポーズ!(ややこしいわ!)明らかに戻りが遅かった穴をうまくついた。ルーニーがピッチに入ってすぐのガンバの1点。
ガンバにとって、得点したタイミングも悪かった。ワンテンポ上がったルーニーの動きがすごい。早いし、キレがある。あれはなかなか止められん。ここから怒涛の3回連続立ち上がりガッツポーズ!!!
もうお腹いっぱいのところにデザートの遠藤のPK。みんな“コロコロ、コロコロ”と口々に叫んでいる。(コロコロって失礼な)うまく決まったところで今夜7回目のTA、GP!(略すな!)
ロスタイムにも橋本がゴ~~ル。MUのDFもびっくりのシュートでした。今夜8回目の…。(もうええか)
とにかくチケット代は完全にもとがとれた試合でした。
ホテルに帰るとガンバの選手が帰ってきてみんなで拍手。なんとガンバの宿泊先と一緒というおまけまでついて、観戦終了。部屋からスタジアムを見ながら、ビールを一杯。最高。
観戦後の感想としては、どちらの選手も技術はすばらしい。基本のボールを止める、蹴るが本当にしっかりしてます。当たり前の技術を当たり前に出来るのは、さすが一流のプロでした。確かにメリハリをつけたスピード、ここぞの運動量に差はあったかもしれませんが、ガンバも全体として見劣りしませんでした。ただ、撃ちあいを挑んだのも立派ですが、後半半ばまで眠ったようにダラダラとボールをまわして、一発にかける。本当にジャイアントキリングを狙うならこんな戦いかたもアリかなと…。(単なるシロウト談)
最後に観戦後思い出した名言で、…ではまた。
「サッカーでは100mより30mから40mをはやく走ることが重要。だがもっと重要なのは“いつ”走るかだ」クライフ。
「サッカーとはミスのスポーツだ。全ての選手が完璧なプレーをしたらスコアは永久に0-0のままだ」プラティニ。