Sea Kayak初体験の私達。
アロハ・カヤックのツアーに参加。
説明を充分に理解する間もなく、気が付けばケアウホウ湾に浮かんでいました。
(ここからは実況中継風に)
さぁ、今まさに、ツアーの一行がケアウホウ湾を出て、
岬の沖合いを北から南へと迂回するように漕ぎ進んでいます。
おっと、早くも漕力の差が出て、6艇各々の距離は広がりはじめています。
しかし、そんなことにはお構いなく、
ガイドの青年は、出発の遅れを取り戻そうと、
どんどん先へと進んでいる。
その後ろ、ひとりでカヤックに乗る男の子が、
バランスをとるのに苦労しながらも、何とか付いて行こうとしている。
少し遅れて、夫婦の乗ったカヤック、そして、母親と娘の乗ったカヤックが続く。
大外からは、唯一日本から参加の夫婦が呼吸を合わせて漕ぎ進んでいるぞ。
ビギナーにしては、いい調子だ。
最後尾は、高齢のおばあちゃんと父親の乗ったカヤックだ。
ジリジリと離されながらも、ついて来ている。
波は容赦なく、ツアー参加者を翻弄するかのように押し寄せています。
初心者には、かなりの脅威だ。
ガイドには、もう少し後ろを気にして欲しいと日本人夫婦は思っているようだ。
しかし、時々振り返ることはあっても、速度を落とそうとはしないガイドの青年。
そのため、
ツアー参加者たちには、景色を見ている余裕がまったく無さそうだ。
楽しむどころか、何かの訓練(Boot Camp?)のように、
付いて行くのがやっとのようです。
おや~、男の子のカヤックが、バランスを崩しているぞ~!
左右にふらついている。
このタイミングで大波が来るとかなり危険だが~・・・
おっ~~~~と!!!
思ったとおりだ!!
大波に煽られた男の子のカヤックが、あっけなくひっくり返ったー!!
大丈夫かーーーーー??
波に翻弄されているカヤックの底は見えているが、男の子の姿は見えない。
いや、大丈夫だ!!
波間に男の子の頭が見える!
ライフ・ジャケットで浮かんでいられるようだ。
しかし、かなり焦っている様子が、離れた場所にいる日本人夫婦からも見て取れる。
おそらくは海水も飲んだはず。
男の子は、ひっくり返ったカヤックにつかまっているのがやっとだ。
さすがにガイドの青年が、男の子のもとへと漕ぎ寄せた。
自らカヤックを降り、男の子がカヤックに乗れるよう、海中から手助けしている。
男の子も必死になって乗ろうとしているが、
焦りのためか、なかなかうまくいかない。
他の一行は、
その間もパドルを動かしながら、
波に押し流されないようにしているだけで精一杯だ。
一行が見守る中、やっとのことで男の子がカヤックに乗れた。
だが、かなり体力を消耗した模様。
話しかけるガイドの青年に、首を横に振ってみせている。
さぁ、どうするのか?
おっと、どうやら男の子はここでリタイヤと決めたようだ。
ひとり、湾に向かって引き返しはじめた。
おばあちゃんと父親の乗ったカヤックの傍らを、
意気消沈した男の子が通り過ぎていく。
父親が何か声を掛けたが、力なく手を振って見せる姿が痛々しい。
この体験がトラウマとならないことを願うばかりだ。
そして、一行はといえば、なんとツアー続行だぁ!!
男の子が引き返そうとも、おばあちゃんと父親、母親と妹もツアーを続けるらしい。
ガイドの青年の合図で、再び進み始めた。
さらに100メートルくらいは進んだだろうか。
と、この段階で、
日本人夫婦は、
自分たちが目的地も知らずに漕いでいることに気づいたようだ!!
みんなと同じように漕いではいるが、一体どこまで漕いで行けばいいのか?
男の子のリタイヤで、急に不安になった様子だ。
あと、どれぐらい漕げばいいのか?
先行きの不安に拍車がかかる!
それでも、進み続ける一行。
しかしと言うか、やはりと言うか、体力の差が如実に現れ始めた。
おばあちゃんと父親の乗ったカヤックだけが遅れ、
かなり離れてしまっている。
このままでは、はぐれてしまいそうだ~!
ガイドの青年も進むのをやめて追いつくのを待とうとしているが、
おばあちゃんたちは波の抵抗に逆らえず、なかなか近づいて来れない。
さぁ、ここでガイドの青年、何か意を決したようす。
先頭を進んでいた夫婦に近づくと、進行方向のずっと先を指差した。
なんだぁ?
前方のはるか先に、小船が浮かんでいるのがわずかに見えるが・・・?
どうやら・・・、あそこまで行くように!と言っているようだ。
そして、その後ろにいる母娘と日本人夫婦のカヤックに漕ぎ寄せると、
ともかく先頭のカヤックに付いて行くように指示を出した。
母娘と日本人夫婦も了解し、前方のカヤックの後ろに付いて漕ぎ出すと、
ガイドの青年は反対に後方へと漕ぎ出した。
おばあちゃんと父親の乗ったカヤックへと、みるみるうちに近づいていく。
さすがだぁ!
あっという間に漕ぎ寄せると、二言三言、父親と何かを話し合っている。
「おそらくガイドの青年が、あのカヤックを引っ張って、
あとから付いて来るんだろう。」と、
日本人の夫が妻に説明しているが~・・・
お~~~~~~~っと~~~~~~!!!
日本人の夫の読みは外れたようだ。
なんと、ガイドの青年が、おばあちゃんと父親の乗ったカヤックと一緒に、
引き返し始めた~~~!!!
どういうことだ~~~????
どうやらガイドの青年は、
これ以上、おばあちゃんには無理と判断。
ケアウホウ湾まで付き添って帰ることに決めたようだ。
いや、待ってください。
と、いうことはですよ、
ほかの一行は、
・・・・この少々荒い波の中を、
ガイド不在のまま、
カヤック・ツアーを
続けるということでしょうか?
これは、かなり危険な状況と言えるんじゃないでしょうか?!
果たして、無事に済むのか?
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