「ミーヨとのお別れ」
そんなことがあってからも
ミーヨは変わらず
1、2日いない日もありましたが
たいていは一緒に寝て
楽しく暮らしていました。
たとえば
学校から帰る頃
狛犬のように門柱の上で
帰りを待っててくれたり
庭の木の高い所まで登って
降りられなくなったり
賢いところや意外とおバカなところなど
ミーヨは猫のことを
たくさん教えてくれましたー
そしてミーヨと出会ってから3年半
私は小学4年生になっていました…
そんな頃
数週間も帰ってこなくなりました
心配で近所を探し回りましたが
見当たりません…
…
…
…
…
…
…
そんなある日
実家からすぐのところで
仔猫を連れたミーヨを見かけた
うれしくて
ミーヨと呼んで駆け寄ろうとすると
ゆっくり振り返って
「私はこの子たちを育てて行きます
もうあなたのところへは帰りません
今までありがとう。-さようなら-」と
言っている様に思えた…
その顔は可愛いミーヨではなく
凛々しい母親の顔でした
私は足を止めて
呆然と立ち尽くしミーヨを見送りました
今なら嫌われてでもミーヨと仔猫を確保して
連れて帰ったでしょうが
その時は後ろ姿を見送ってしまいました…
あの時のミーヨの姿は大人のなった今でも忘れません…
あの日からミーヨを1度も見ていません
実家のあたりは田舎の住宅街で
神社や公園もあって
家猫も野良猫もたくさん居ました
交通量も少なく
猫にとっては暮らしやすい環境だと思います
今でも
ミーヨの子孫が実家の近くで
楽しく暮らしている事を願っています。
これでミーヨのお話はおしまいです。
ミーヨは私と初めて一緒に暮らしてくれた猫です
小学1年生から4年生までたった3年半ほどでしたが
子供の私にとっては
ずーっと長い期間一緒にいた印象です。
寂しいけど、しっかり生きてくれたんだろうなと思います。
今は室内飼いの方が安全で長生きしてくれると思ってますが
当時、猫は家を自由に出入りするのが幸せだと思っていました。
ミーヨを見送ったのは
何故だかわかりません、
でも確かに「さようなら」と言われたように思ったのです。
心に直接話しかけられたような感じでした。
このマンガを書いている時
いろんな想いがこみ上げてきました…
ウチは居心地が悪かったのかなぁ
幸せに暮らしてくれたことを祈るばかりです。