僕はね、江戸時代が好きなんですよ。
その極意は「粋」の一言であろうというのは、一面正しいと思うんです。
池波正太郎という作家は、その鎖国時代の閉鎖性や身分社会の悲哀も含めて、何か日本人の良心的かつ純朴な本姓に訴えかける物語を提供してくれましたね。
最近、現、松本幸四郎を主人公とする「鬼平犯科帳」を観て、鳥肌が立ちました。相当、やばいです。
もともと、池波は松本幸四郎のおじいさんに当たる八代目幸四郎をモデルと想定し、鬼平犯科帳を執筆したと伝えられております。
その後、丹波哲郎・万屋錦之助・中村吉右衛門と受け継がれて映像化されてきました。
その中で、中村吉右衛門の鬼平は長くそして多くの鬼平ストーリーを映像化してきたのを、私はリアルタイムにそして今も再放送で観て楽しんでおります。
そんなお化けみたいな鬼平のキャラをよくぞ引き受けた幸四郎はすごいと思います。
鬼平の見どころの一つは密偵との息詰まる人間模様が「おまさ」を頂点として展開されることだと思います。
やさぐれた時代の本所の銕三郎との純朴な想いの共有に人間の純愛性を見出します。
人心地ついたら、北海道から本所界隈の下町やそこかしこに何日か宿をとり、自分の足で「とことこ」かみしめて、訪れたいですね。