私、先日のことですが・・・
訪問看護を受け入れている利用者様と訪問看護者の引継ぎも含めお会いしてきた。
特に私が得意としている領域にかかる方である。
新たなケースの受け持ちになります。
初対面時は真剣勝負で、以後の訪問時の成果に大きく影響すると思い伺いました。
今のところ、何とか受け入れてくれたようで、助かった。
実はわれわれ健常と言われる人間どもとは、ちょっとした違いなのですが、あれこれと生活しずらくて、助けて欲しいと吐露されるに至った。
正直、私が助けることは出来ないが、自分で解決していく時にその方が私をたたき台にしてくれれば幸いです。
その利用者様との会話の中で、引き合いに出したのは、剣客商売の中の台詞だった。
「これから、死のうか?生き続けようか?迷った時には、とりあえず、そのうちに答えが出てくるまで続けことだ。」
と、話してみた。
妙に気に入ってくれたようだ。
池波のファンである私は、「鬼平犯科帳」と「剣客商売」は文庫本で全巻、特別な本棚に蔵書している。
今、鬼平は現「松本幸四郎」の主演でリメイクされている。今、「蓑火の喜之助」をCSテレビで視聴した、橋爪功と亡き火野正平が出演していた。
もともと、鬼平は現幸四郎のお爺さんをイメージして池波正太郎が書き下ろした連載小説だった。
その次に有名なのは幸四郎の息子、現幸四郎のおじさんに当たる、「中村吉右衛門」(故人)が多くの作品を残している。
今の幸四郎の鬼平はことさらにリアル感が半端なく、屈折した人間社会を描き出している。
妙に泣けてきた。歳だなと思う理由は泣けてきたということではなく、自分の内面に染みてくる人の情けが半端なく感じるからである。
この作品の映像制作チームの真剣さに泣けてきたのである。
全く、こんなことが若いうちから感じることができたら、もっと、穏やかな自分になっていただろうにと、頷いている。