元々日本語で作られている印刷物を、英語や中国語など多言語にする場合、文字数が大幅に違ってきます。
中国語には「繁体字」と「簡体字」という2種類の漢字が存在します。もともとは、すべて「繁体字」で表記されていましたが、20世紀半ばの中華人民共和国の成立とともに生まれたのが、繁体字を簡略化した「簡体字」です。
文字の普及のために、歴史ある漢字から、新しく簡略化された漢字が考案されました。ちなみに、繁体字と簡体字を英語で現すと、繁体字は「Traditional」、簡体字は「Simplified」。難解だが伝統ある漢字が繁体字、シンプルに覚えやすくした新しい漢字が簡体字です。
中国本土やシンガポールで主に使われているのが簡体字で、香港、マカオ、台湾で使われているのが繁体字です。
繁体字の方が画数も多く複雑で、日本語の漢字に似ているのも繁体字です。
【中国語翻訳の際に気を付けたいこと】
中国語の翻訳をする際には、まず「繁体字」か「簡体字」か、どちらの種類の翻訳かを確認します。
繁体字で翻訳するか簡体字でするかは、翻訳した物がどこで使用されるかによるため、中国語の翻訳は、用途の確認が非常に重要になります。
高い利便性を持ち、幅広く使われるようになった流行語は、辞書にも掲載されます。また、使い古されて、現在はまったく使われなくなった単語は「死語」と呼ばれることもあります。 言葉も生きていて、そして死んでいくということです。
文法や用法などに細かいルールがある一方で、常に変化しているのが言語です。難解な繁体字から簡単な簡体字が生まれたように、言語は人間と共に生きていると言えます。
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