仏像彫刻と共に歩む侊慶の記録

仏師 紺野 侊慶の記録

聖観音制作2

2009年02月28日 | 侊慶の作品制作
今回は聖観音の制作にあたり、私の工夫している点をお伝えしたいと思います。

まずテンネ(手に掛かってある布)の部分について工夫している事についてご説明いたします。

    

正面から見たときに手前にある青いラインの部分に対して、奧の赤いラインが見えるように制作してあります。

そうすることにより奥行きと立体感が生まれてくるのです。

立体により立体感を出す技法です。

この工夫は他の部分でも多く取り入れて制作してあります。

古い仏像にもよくこの技法が取り入れられてありますので、そんな点も仏像を拝観なさる際、是非ご覧下さい。

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