すると、キーッ!と音を鳴らして我々のすぐ後ろで自転車が止まりました。
三人で広がって歩いていたわけではありませんでしたが、自転車が通るには十分な広さはなかったんでしょう。我々は歩道を歩いていただけなんですけどね。
その方、五十代に見える男性でしたが、そのままぶつかりそうな勢いで何も言わず、こちらを気にするそぶりもなく。道を開けた我々の間を通って行きました。
危なかったので、私も少しイラッとしましたね。
そして、まさにその二、三分後。
我々の後ろに自転車の気配が。。振り向くと乗っているのは10才前後の子供でした。
こちらから道を開けると、丁寧に礼儀正しく頭を下げて、ゆっくりと通り過ぎて行きました。とても気持ちの良い、嬉しくなるような一瞬でした。
この二人年齢は随分と離れていますが、その子供のほうがよりモラルがあり、礼儀正しく、立派な“一人の人間”に見えましたね。恐らくそうなんでしょう。
人間として大切な事、物事の善悪のような事って、10才くらいなら十分理解していますからね。
そういう子供は、世の中の“いろいろな大人”をどう見ているんでしょうね。