うそつき

できない約束をする人も
守る気のない約束をする人も
うそつきという点では同じなの
待っている私の心知りながら

何も言わずに約束を破る人も
忘れた振りして来ない人も
うそつきという点では同じなの
あなたを好きな私の気持ち知りながら

分かっている
ちょっと同情しただけね
一人ぼっちの私に素敵な夢を見せて
全て幻だよと次の日に消していった

私は夢に酔いしれて
消えた後も夢を追いかけて
困ったあなたは私を慰めるため
止め処もなく嘘をつく

やさしいうそつき
分かっていても
やさしいうそつき
期待してしまう自分がいる


やさしいうそつき
でもうそで夢が見れるなら
やさしいうそつき
でもうそで幸せになれるなら

それもいいのかもしれない
このまま騙されたままで

またね

またね、って軽く手を振って
去っていく背中に無言で問いかける
またねっていつ？
またねっていつ？

あなたはいつも軽い気持ちで
気が向いたときにだけ優しさをくれるのね
あなたにとっては何気ない言葉でも
いつだって私は次に会える時間を待っている

あなたの好きな色の服を着て
あなたの好きな香りを選んで
あなたの好きな話題を考えて
いつだって心はただあなたのことばかり

切なくて
苦しくて
でも待つことしかできなくて
あなたの気まぐれな言葉を信じながら
去っていくあなたに心の中で問いかける
またねって言ったよね？
またねって言ったよね？
待っていてもいいんだよね？
想っていてもいいんだよね？

いいんだよね・・・

臆病な恋

中途半端な優しさは
人を一番傷つける
思いやりのつもりで投げた微笑みは
無駄な期待を抱かせる

恋だけに突っ走れるほど子供じゃない
何もかも諦めるられるほど大人でもない

臆病な恋は
暗闇の中を手探りで歩くように
恋しい人を求めながら
虚しく腕が宙をきる

気まぐれにあなたの投げる言葉を
私は胸の中で何度も繰り返す
もしかしたらという淡い期待に
言葉の中に愛という文字を捜す

恋だけを信じられるほど無防備じゃない
夢を信じないほど頑なでもない

臆病な恋は
暗闇の中で立ちすくむ
灯りの点る日を待ちながら
一歩も動けずに立っている

重い女

男の人はみんな
私が本気になると逃げちゃうの
あなたが好きって追いかけると
何事もなかったかのように振舞うの

親しみこめて声をかければ
初めて会う人のような顔をされて
心こめて微笑みかけても
わざとらしく目をそらされる

女の人はみんな
私には男を見る目がないっていう
簡単に遊ばれては簡単に捨てられる
そんな恋ばかり繰り返す愚かな女って叱られる

好きになったら一緒にいたい
彼のすべてを手に入れたい
恋したら全てを捧げたい
時間も心も私の全てを

重い女と軽い男
バランスが取れなくて落下する

独占したい女に
自由になりたい男
ないものねだりの二人だから
一生一つにはなれないの

SMS

気まぐれにあなたが送ってくるSMS
あなたとの唯一のつながりだから
糸を大切に手繰り寄せるように
一生懸命気の利いた返事を考えるの

あなたを笑わせたくて
冗談で返してみたり
あなたの返事が欲しくて
いたずらに質問を投げてみたり

何気ない言葉になら
あなたはすぐに答えるのに

あなたの気持ち聞きたくて
あなたの表情を読みたくて
わざと謎めいたメッセージ送れば
あなたからの返事は途絶えるの

慰めのつもりなら放っておいて
本気じゃないなら言葉かけないで
私のこと好きじゃないのなら
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