東都駿臺 とうとするがだい コレクション アート工房 雲のゆくえ
駿河台の対岸、水道橋付近の坂道を、神田川に向かって下っていく。土手の髙木と家屋の間をぬけると、駿河台の甍の波の上に富士が見える。坂道の上にはもう一本土手道があり、二本の坂道を武士や行商人、巡礼者など様々な人々が行き交っている。富士の眺望が開ける江戸の坂道の雰囲気がよく伝わってくる。
現在は予備校の街として知られた神田駿河台。当時この附近には武家屋敷が立ち並び、高台から望む富士は美しかったことでしょう。荷を担ぐ行商人の姿、巡礼、お供を連れた武家、額に手をかざすもの、扇で風を入れる者と大変季節感ただよう風俗描写となっています。
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