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久々に音楽ネタです。
パンク御三家と言えばセックス・ピストルズ、クラッシュ、そしてダムド。グランジ御三家と言えばニルヴァーナにパール・ジャム、そしてマッド・ハニー。ブリットポップ御三家と言えばブラー、オアシス、スウェード。たのきんトリオと言えばトシちゃん、マッチ、そしてヨッちゃんと、どのムーブメントも大概御三家が引っ張っていると勝手に思っています。そして、今日のお気に入りのCDはT・レックス(マーク・ボラン)、デヴィッド・ボウイと並ぶグラムロック御三家、ロキシー・ミュージックの2nd「 FOR YOUR PLEASURE 」です。
これは勝手な見解ですが、御三家のふたつは王道(そのうちひとつはブームの尖兵となってしまいその呪縛から逃れられない、つまり一発屋になりやすい)なのに対し、たいがい3番目に取り上げるのはブームの中でも邪道というか、異色である場合が多いと思います。最近当時の映像を見る機会があったんですが、他のメンバーがいかにもグラムなファッションなのに対し、ヴォーカルで中心メンバーのブライアン・フェリーだけ田舎のホストかサタデー・ナイト・フィーバーな感じだったりしますし、もうひとりのブライアン、イーノはいろんな意味で浮いていますし。音楽的にも「 FOR YOUR PLEASURE 」と同時期のT・レックスやボウイの作品に比べ、飛び道具的というか実験的な要素が強い作品だと思います。
グラムの呪縛にマーク・ボランが囚われる一方でイーノ脱退後、ロキシー・ミュージックはフェリー路線を強め、ボウイはアメリカ時代を経てロキシーを脱退したイーノとタッグを組み、70年代後半共にヨーロピアン・モダン・ミュージックとも呼ばれるエレクトロニック路線で並び立つようになるのはこれまた因果なものです。