見立ての妙味 2020-03-05 07:53:02 | 書評みたいな・・・ 『MINIATURE TRIP IN JAPAN』田中達也 蚊取り線香やアイスクリーム、クリップなどなど日常の物や道具をちょっとした見立てて見るとそこに現れるのは・・・こういう大人の(?)遊びって見てて飽きない。これって日本独特のものなのかなぁ。
普通の写真が黙って訴えかけること 2020-03-05 07:45:00 | 書評みたいな・・・ 『ヒロシマ消えた家族』指田和 写真・鈴木六郎あの日、ヒロシマに原爆が落とされるまで、その空の下には無数の、普通の穏やかな生活があった。奇跡的に残った一つの家族のアルバムに残されたその証が何者にも勝る強い想いを黙って私たちに訴えてくる。今生きているすべての人に見てもらいたい一冊。
最期の時を迎えること 2020-03-03 00:39:32 | 書評みたいな・・・ 『ライオンのおやつ』小川糸 ポプラ社本日読了。最後が予想されるだけに一息で読むことがしんどかった。ただ、思ったよりも悲嘆な終わりでなかったことに救われる思いがしている。父親の家族が登場することには違和感があったが、これは作者の物語を優しく終わらせたい意図だろうか。自分の最期の時を考えてしまった。こんな風に綺麗に幸福な終わり方ができるとは思えない。それともある程度達観できるのだろうか?作者らしい一つのファンタジーと受け止めておこう。