美容院に行ってきました。
美容院は、あまり外に出ない(社会と接点が少ない)私にとっては、貴重な情報収集場所となっています。
と言っても、昔の井戸端会議のようなもので、それほど重要な情報は無いのですが、それでも、週刊誌などは読まず、殆どテレビも観ない私には「へえ~、そうなんだ・・・?」と思うことも多く、結構、楽しく皆さんのお話に耳を傾けています。
今日、私の隣の椅子に座られた方は、外見や話の内容から私とほぼ同年齢だと思われますが、話していたのは、孫娘の『成人式』の事でした。
成人式では、女性のほとんどが『振り袖』を着るようで、もちろん、その方のお孫さんも、美容院で綺麗に着付けてもらって式に参加をしたそうです。
そして、その着物は、なんと昔、その方が着たものだったとか! (*^_^*)
つまり、祖母→母→娘と三代にわたって受け継がれた着物と言うことです。
『いいなあ!』と思いました。
私には娘も孫もいませんが、そんな風に自分の着物を受け継いでくれる人がいたらどんなに嬉しいだろう・・・と。
「娘さんに続いて、お孫さんにまで受け継がれたとは素敵ですね!」
「そうなのよ。最近は貸衣装も充実していて、柄も色彩もとても華やかでしょ? だから、孫は『ばあちゃんの着物なんて古くさくて嫌だ』と言うかと思ったけど、喜んで着てくれたのよ!」
私の言葉に嬉しそうに答えてくれたその人の目にはうっすらと涙が見えて、お孫さんに対する愛情が伝わってきました。
その後は、美容師さんも交えて三人の着物談義となったのですが、お互いに着物が好きという共通点があったせいか、客同士は初対面にも関わらず、とても話が弾み、楽しい時間となりました。
ところで・・・。
成人式の由来は昔の『元服』にあるそうですが、『冠婚葬祭』の『冠』に当たる成人式は、もっとも格式が高い場と言う事になるでしょう。
そして、若い女性(未婚)の『礼装』は振り袖ですから、成人式に女性が振り袖を着るのは当然と言えば当然なのです。
礼装である振り袖に身を包んで、厳かな気持ちで臨んだ成人式は、きっと忘れがたい想い出となったに違いありません。
遅ればせながら、新成人の皆様、おめでとうございます!