「仕事が激務で毎日残業続き」「職場の人間関係に問題がある」「上司のセクハラやパワハラに悩んでいる」など、仕事に関係するストレスが原因で、心の病気になるケースは増えています。新入社員でも中間管理職でも、あるいは役員でも、年齢や立場に関係なく、誰でも心の病気になる可能性はあります。心の病気になってしまった事例から、自分にも病気の傾向がないか考えてみてください。
仕事が原因で心の病気にかかった事例【20代男性・製薬会社の営業職】几帳面で真面目な性格で、上司から信頼されていました。MRは深夜まで続く飲み会や出張が多い激務です。深夜まで飲み会があっても、朝7時半には医薬品の卸しに訪問しなければなりません。ある時、寝不足とストレスで軽微な追突事故を起こしてしまいました。食欲もなくなり、仕事も明らかにミスが目立つようになったので、上司の勧めで病院を受診し、うつ病と診断されました。退職して治療に専念し、現在は薬剤師として自分のペースで仕事をしています。
2つめの事例【40代女性・出版関係】何事にも真面目で、融通の利かない性格だそうです。完璧主義なところがあり、仕事で同僚や上司と衝突することが度々ありました。ある日、出勤途中の満員電車で過呼吸を起こし、職場まで行けなくなってしまいました。病院を受診し、パニック障害と診断されました。パニック障害の広場恐怖症で、電車に乗ることができなくなりました。1年間休職して通院し、少しずつ回復してきたため、時短勤務に変わり、服薬しながら仕事を続けています。