Luck Key 7🗝

明るくなれるように
誰かのために
自分のために
Essay

小さい世界で生きる

2022-02-20 21:46:00 | 日記


「若い人は、視野が狭い、世界が小さい」

学生の時は、学校が全てだった。
そんな当時の私に、今の私もきっと、もっと世界は広いよと教えてあげることは間違いない。


私が初めて広い世界を少し知ったのは小学生の時。
本を開けば、いつでも自分の知らない世界に入り込むことができた。
休み時間一人でいても、寂しくなかったと言えば嘘になるが、
少なくとも時間の流れを遅く感じることは避けることができた。

次に広い世界を知ったのは、大学1年生のアルバイト。
初めて社会に一歩踏み出した。
一緒に働く仲間は、それぞれ過去に事情を抱えながらも、
やりたいことのために活き活きと働く姿が眩しかった。
彼らは間違いなく、こうなりたいとう私の人生の指標になった。
だからだろうか。大手に正社員で入社することがまるで正しいゴールのようにいう世の中の価値観が、
まるで意味をなさなかった。

次に広い世界に出会ったのは、海外への渡航。
今まで見たことない色使いに、独特な匂い。
日本にはない窓の形、古い建物の連なり。
空の青さまでも見たことのない青々しさに、同じ地球上、同じ空だとは到底思えなかった。


今の私なら知っている。世界の広さを。


それでも私達が一喜一憂するのはこの小さい世界の中。
外の世界から必ず、この世界に戻ってくる。
大きな世界に出ても自分の悩みが小さいだなんて思わない。
だって今私達が生きているのは今ここであり、
大きな世界じゃない。
私達の今はここが全てなんだ。


「若い人は、視野が狭い、世界が小さい」
その言葉は、
失敗してももっと他の世界もあるよってことを言っていることは百も承知である。
だけどそう簡単に他の世界に足を踏み出せるほど超人ではない、凡人である。



この世界が全てだ。
だから一生懸命生きている。



学生の時の私にもう一言声を掛けてあげるなら、

がむしゃらに一生懸命生きろ。
今の私もそうやって生きている。

相場

2022-02-13 18:48:00 | 日記

お金の重さ。

稼ぎが変われば変わるものだろうか。
少なくとも、学生の時のアルバイトから、社会人三年目になった今も、
私にとってのお金の重さは、まだ同じである。

知らない単語をあたかも常識かのように話掛けられる。
ここは海外ではない。全くの母国。むしろ地元。
私は何年か振りの歯医者にいた。

私は小さい頃から幸いにも虫歯に困らなかったため、
歯医者には滅多に行ったことがなかった。

しかし診察書に書かれている年齢は、大人の年齢20歳をとうに越えている。
もう何回も歯医者には来たことがあるだろうという扱いをされ、
戸惑いながら診察を受ける。

何もかも見慣れないもので囲まれ、
落ち着かない。
1回聞いただけではよく理解できない説明を
「はい」「はい」…
と聞いていたら必要もない歯型を取らされた。

知識がないということはこんなにも無力なのか…
自分の知識不足に項垂れる。

そこにふとWifiルーターが目に入った。
それだけでなぜか落ち着いた。
その、部屋の角だけ、何故か安心感と懐かしさが込み上げた。
いつも仕事場で見ると嫌気がさすLANポートに、なぜか触りたくなった。
1年前の私には馴染みも全くなく、まだ人生の中で新しいものだったLANポート。
ITに転職して1年しか経っていないのに、
私の中で、ネットワークが身近に、安心感まで感じるものにまでなったのは、
きっとこの歯医者の異空間がつくりだしたに違いない。

ここにもネットワークが張り巡らされている

私はしっかりと人の役に立つ仕事をしている
そう再確認しながら、

少し気だるそうだけど優しくて、しっかり目を見て笑顔のお姉さんに
また言われるがままに受付に戻る。

お会計で提示された金額は3万円。
私は自分の目と耳を疑った。

よくわからないことに、
一生懸命働いでやっと稼いだ3万円が一瞬で搾取された。
自販機のような精算機と書かれた機会は、その3万円の重みも知らず、感情もなくその3万円を吸い取った。
猜疑心でいっぱいで心がモヤモヤする。
非接触の為か、人件費削減の為か、
機械が私の大事なお金を無表情で扱ったのも
疑心感を増幅させた。

受付で何にどのくらいお金が掛かったのか聞くと、
お姉さんは明細を伝えてくれた。
私はお金の詳細を聞いたけど、
聞かなきゃ私たちは何にどのくらい掛かってるか知ることすら無い。

3万円あったら何ができる…
韓国旅行はできるし、
タブレットが買える。
AirPodsも買えてお釣りが返ってくる。

3万円を稼ぐのに…
1時間1000円の時給だと4日間8時間働く。
今のお給料を時給に換算すると3日間と半日。

朝憂鬱な気持ちで仕事場まで行って、頑張って働いて、
疲れた体を引きずりながら帰宅する
×4だ。

私にとってはなかなかな重さ。
それがよく分からない約1時間の検査で、
一瞬にして消え去った。

よく歯医者に行く人にとっては常識かもしれない。
いや、むしろ歯医者に3万円なんて常識中の常識かもしれない。

どうして旅行やタブレットには3万円の価値を見出だせて、
歯医者にそれだけの価値を私は見出せないのだろう。

世の中の価値観と私の価値観のズレ

平均は真ん中より少し上の値を指す時があると聞いたことがある。

きっとモノの価値観にズレを感じる人は、
相場だと感じる人に比べて多いのではないかと思った。

相場とは一体何か。

世間相場決定場の受付があったら、相場の明細の提示を求めてみたい。


幸福への投資

2022-02-06 22:57:00 | 日記


久しぶりに行った美容院。

はじめまして、と挨拶して担当して下さったのは、
以前はアシスタントだったお姉さん。
はじめましてじゃないんです、と私は心の中で呟きながら、やや緊張気味に会釈をした。

だってこのお姉さん、
髪型も服も、いつもすごく可愛くて、
前から切ってもらいたいと思ってた美容師さん。

そんな方が、目の前の鏡に、私と一緒に写ってる。

私の心の中は乱舞。
自然と溢れ出てしまう笑顔。
もはやニヤケ。

そうか、この瞬間のために今日は不運が続いたのか。

何話そう。
シャンプー中、頭の中で何度も繰り返されるシュミレーション。

最近いいことがなくて髪を切ろうと思ったんです。。
お姉さん仕事、楽しいですか?

あーだ、こーだ考えたことは結局聞けないのがお決まり。
現実は緊張とマスクのごにょごにょで、
会話は全然発展しなかった…

だけど最後のスタイリング。
美容師さんに髪のことについて語らせたら止まらない!
それを知っていた私はここぞとばかりに話しかけた。
マシンガントークにならないよう気をつけながら。

そして帰り際、
気がつけば、ちゃっかりお姉さんに勧められたヘアーオイルが入った袋を手に持っていた。

カットと同じ値段。
うーん。
でもこの至福の時間があの値段なら、
数月に一回くらい、人生の幸福な時間への投資としていいかもしれない。

そう思わせてくれた1時間半だった。


美容師さんも頑張ってる。
私も今は不満がある環境だけど、耐えていつか仕事ができるような人になろう。


0から一歩線を引く

2022-02-05 12:43:00 | 日記
0から一歩線を引く

0時過ぎ、失敗した。
夜勤だった。
今日がはじまった瞬間、
出だしからつまずいてしまった。

先輩にも迷惑をかけただろうなあ。
夜中の静かな職場。
少し気まずい空気が流れてた。
冗談もうまく笑えずぎくしゃく。

朝の冷たい風と共に、ため息をつきながら1人で帰宅。

まだ今日は始まったばっかり。
どん底に着いた心を引きづりながら、
今日1日をどうしようか考える。

姉に愚痴りたい。
そう思ったら姉からLINEが来た。
昨日私が作ったポトフ、すごく美味しかったよって。
姉はこれから仕事。これから太陽の下で働く。
そんな一日のはじめに愚痴れない。
グッと言葉と気持ちを飲み込んで、
ありがとう、と返信した。



よし、0になろう。
リセットしよう。



何にかも。
髪を切って、
このネガティブな気持ちを捨てよう。
ポジティブに自分を変えられるように区切りをつけよう。



さよなら。私の過去の私の髪。
こんにちは。新しい私。




いつでもポジティブでいれるわけじゃない。
でも0時がネガティブとポジティブの区切りをつけるわけでもない。

私が、区切りをつける。

ポイント活動

2022-02-02 07:57:00 | 日記

ポイントを集めて得をする生活=ポイ活

辞書に載ってないから自分辞書にこう記載しておこう。

ポイ活。
私の母も姉も得意とする活動。
しかし私はこの活動がとっても下手だ。

まず、ポイントを集めるほど豆でない。
そしてせっせと貯めたとしても、使うのが勿体ないと思って結局使わない。

元々、モノに釣られる子どもでもなかった。
小学校中学年、逆上がりができるようになったら、ガチャガチャ好きなのやらせてあげる。
両親にそう言ってもらって頑張ったのは何日続いただろう。
当時のガチャガチャは私にとって、毎回おねだりするほど魅力的なものだった。
逆上がりができればガチャガチャができる。
私は張り切って鉄棒に向かった。
しかし少しやってみて、そう簡単にできないことを察した私は、ガチャガチャをあっさり諦めた。
別に今じゃなくてもいいし。
いつか違うタイミングでガチャガチャ回せればいいし。
欲しいガチャガチャを横目にそう自分に言い聞かせた。
そうして逆上がりの条件がついてから、ガチャガチャをする回数がガクっと減った。
いやむしろそれ以来やらなかったかもしれない。
結局逆上がりは、小学校高学年に通い始めた体操教室で、あっさりできるようになった。
逆上がり条件がついてから何年か経っていたが、私はしっかりそのガチャガチャプレゼントを覚えていた。
しかしその頃にはガチャガチャに目を輝かしておねだりすることに恥ずかしさを感じる歳頃で、
強がってガチャガチャの約束の話題が出ても、懐かしいねと受け流した。
高学年になってもなお憧れのガチャガチャを横目に…。
こうして逆上がりによるガチャガチャプレゼント券はあえなく使わずに終わった。

そして今日も一枚、ポイントで得たドリンク無料チケットが無効になった。
代わりにチケットを気にせず、自分の好きな飲み物を買うとしよう。