写真の花はイブキジャコウソウと言います。
漢字で書くと伊吹麝香草になります。伊吹は伊吹山に多く見られ
たことにより、麝香草は麝香のように香りが強いことからだと言
われています。我が家では20年も毎年5月に咲いていますが、
山では気温が低いので7月が花の咲く時期になっています。
丈は低いですが、葉を少し踏んだり、触ったりすると立っていて
も良い芳香がします。この植物は西洋のハーブであるタイムの仲
間になります。ですから匂いも良く似ていますがタイムの方が甘
い香りで、イブキジャコウソウの方は甘さよりすがすがしい香り
がします。
群馬の近場の山では自生を見たことが有りませんが、長野の山で
は2カ所で見たことがあります。高峯山周辺と車山周辺です。い
ずれも岩場で陽の良く当たる場所に咲いていました。
我が家で育て始めたとき、明るい岩場に見られるという説明から
岩場が好きだと勝手に解釈して庭の岩が有る場所に植えたのです
が、定着せず、すぐに別の場所へ移ってしまいました。何度か試
したのですが、何度試しても同じでした。最後は写真の塀のそば
が気に入ったのか、20年近くそこで生活しています。
実は最近山でイブキジャコウソウが自生しているのを見て何故庭
の岩のところで育たないのか理由が分かったような気がします。
山で育っているのは、やはり岩場なのですが、でも岩場のイブキ
ジャコウソウではなく、周りの環境を見れば納得します。
岩場で無い所は背の高い植物でいっぱいです。背丈の低いイブキ
ジャコウソウは岩場が好きなのではなく、岩場でも生きられるの
で岩場なら他の植物に勝てると言うことなのだと思います。我が
家では特に背の高い草は無いので、無理に岩で生活する必要がな
く、他の植物と同じように土の場所が好きだと言うことです。図
鑑に書いて有ることは事実でも、全てでは無いということが良く
分かりました。

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ブログの写真は、大分のびのびと茎が伸びて咲いており同じ花のようには見えませんでした。
やはり、環境適用で咲く場所により異なるのでしょうね。