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ネット社会の問題についてはいろいろな所で指摘されていると思
いますので、今更ここで特に言う事は無いのかもしれませんが、
いつも気になっていることがあります。
ネット、に限らずＩＴ全般でそうだと思いますが、ＩＴ弱者が存
在します。お年寄りであり、非健常者であり、貧困者の方もある
意味でそうかもしれません。
本来、こう言う方達が利用すると本当に便利なものだと思うので
すが、実態はそうなっていません。
使わないとしても、そんなに困る事が無い者がより多く使ってい
て、より便利さを享受しています。
本当は動くのが難しかったり、不自由なことを肩代わりしてくれる
能力が非常に高いのにもかかわらず、逆にそう言う人達には使い難
いものになっています。
私は何度も中高年の方にパソコンをお教えしたことがありますし、
ボランティアもしていますが、まず最初に大変なのがマウスの操
作です。微妙な位置決めや、クリック、ダブルクリックなど慣れ
た人には何でも無い事が、非常に大変でやっかいな操作になって
います。
また、キーボードも困ったものの一つで、特に日本語を入力する
ときはキーの配置がこの上なく不便なのものになっていて、独特
の配置は入力の専門オペレータには向いていても、普通の人が文
字入力するのには全く向いていません。
驚くことは、マウスもキーボードも基本的なところが、パソコン
出だての頃と全く変わっていないと言う事です。パソコンの性能
は飛躍的に向上し、ハードディクやメモリの容量も桁違いに増え、
媒体もカセットからフロッピー、ＣＤ、ＤＶＤと進化したのに、
マウスとキーボードは以前のままです。せいぜい無線対応がされ
ている程度です。
確かにパソコン全体の基本仕様に関することですから、簡単に変
えるのは難しいかもしれませんが、何も今のままのパソコンでな
くても良いのです。我々がほしいのはパソコンそのものではなく、
パソコンのような機能を提供してくれるもので使いやすく、安い
ものならどんなものでも良いのです（互換性は必要ですが）。
何か新しい概念の「パソコンのようなもの」が出てほしいところ
ですが、現状ではパソコンがコモディティ化してきていて、新し
いタイプのパソコンが出にくくなっています。新形態のパソコン
として、ｉＰａｄが出ていますが、健常者により便利にと考えら
れていてノンバリアフリー商品です。
私自身も、ついそういう事を忘れてものを考えたり、議論したり
してしまいますが、気をつけたいと思っています。ネット社会に
置いてけぼりが無いようにしたいですね。
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