個人の詩や創作がしばしば第三者に「黒歴史」などと嘲笑の対象になる理由は、社会学や心理学の観点からいくつか考えられます。 以下に、代表的なものを3つ挙げてみます。
① 創作は個人の内面や感情を表現するものであり、それを他者に見せることは自己開示と同じです。 自己開示は相手との親密さや信頼関係に応じて行われるべきものであり、適切でない場面や相手に対して行うと、拒絶や嘲笑の反応を引き起こす可能性があります。 つまり、創作を見た第三者は、創作者との関係性が低いにもかかわらず、その内面や感情を押し付けられたと感じて不快になり、嘲笑することで距離を置こうとするのです。
②創作は個人の価値観や思想を反映するものでもあります。 それが社会的に一般的でないものであったり、自分の価値観や思想と相容れないものであったりすると、第三者は創作者を異質な存在として認識し、排除しようとする傾向があります²。 これは、自分のアイデンティティや所属感を守るための防衛的な反応です。 嘲笑は、そのような排除行為の一種として機能します。
③創作は個人の能力や技術を試されるものでもあります。 それが未熟であったり、稚拙であったりすると、第三者は創作者を劣った存在として見下し、嘲笑することで自分の優越感を満足させようとする可能性があります³。 これは、自分の自尊心や自己効力感を高めるための攻撃的な反応です。 嘲笑は、そのような攻撃行為の一種として機能します。
以上のように、個人の詩や創作が第三者に嘲笑される理由は、第三者が創作者に対して不快感や敵意を抱くことで説明できます。 その不快感や敵意は、自己開示や価値観・思想・能力・技術などの観点から生じるものであり、それぞれ防衛的な反応や攻撃的な反応として嘲笑につながるものです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます