おしよほブログ

主におしよほまとめブログになります。

2021/08/29 教えて予報士さん 【テーマ:気象】

2021-08-29 22:25:45 | おしよほ

①北極の氷が溶けたらどのくらい海面が上昇するの?

変わらない.
コップに水と氷を入れて放置しておいてください.

北極の氷は浮いているので溶けても変わらない.
南極の氷は南極大陸と言われる大地なので溶けたら海面が上がる.
→2000mとか4000m(平均2450m)の厚みがあり,これが溶けたら40mから70mくらい海面が上昇する.

 

②風速の表現が日本と海外で統一されていないのは?

気象に関しては統一されていないと困ることがある.
空は世界繋がっているので,同じ基準で観測している必要がある.これをやったのが世界気象機関(WMO)である.
国際的にはm/sが使われるよう,統一はされているが,それ以外にもその場所の文化が根付いた単位が併せて使われている.

ロープにノットと呼ばれる結び目を作って速さを測ったものがノットの由来と言われる.

 

③ヨーロッパで発生している寒冷渦が日本に影響を及ぼすことはありますか?

大きな地球規模の波長(プラネタリー(惑星規模)波)があるが,これが間接的に影響を及ぼすことはある.

 


2021/08/05 教えて予報士さん 【テーマ:台風】

2021-08-05 21:58:33 | おしよほ

①台風が発生してから収束するまでの過程は?

フィリピンの東海上で台風のたまごが多く発生する.
台風は熱エネルギーで発達し,太平洋高気圧の縁を回りながらゆっくり日本付近に近づいてくる.
台風が発達すると台風の目ができてくる.
北上するにつれて海水温が下がるので台風としては勢力が下がってくるが,温帯低気圧としては発達する場合がある.
台風の定義は,熱帯低気圧の中心付近の最大風速が17.2m/s以上.中心気圧ではない.

台風は同心円(まんまる)であるが,温帯低気圧になると丸型が崩れてきて前線ができることもあるので,前線が見えてくると温低化したとわかる.熱帯低気圧は前線ができない.

温帯低気圧になった場合は,逆に強風エリアが広くなる場合があり,弱まったという意味ではない.

②なぜ今回は3つも同時に台風が発生したのですか?

通常は1つの熱帯低気圧が大きく発達するが,熱帯低気圧の発生・発達のメカニズムは明らかではないため,よくわからない.
上空の風の流れなども影響してくると思われる.
過去には5つの台風が日本付近に同時存在したことはあった.

③それぞれの台風同士で動きや勢力が干渉することはあるの?

各々の台風の風が相互に作用しあって複雑な進路をとる場合があるが,強い台風が影響を与えやすい.
合体することはありうる.今回のTDもあるタイミングで台風10号に取り込まれてもおかしくない.


2021/07/20 教えて予報士さん 【テーマ:台風・雨】

2021-07-20 22:07:00 | おしよほ

①台風と熱帯低気圧の違いはなんですか?

台風は熱帯低気圧の一種であり,中心付近の風速が17.2m/s(34ノット)以上のものを言う.
以前は日本独自の基準を持っていたが,1950年頃に国際基準に合わせた(ハリケーンやサイクロン等も同じ)

②台風の発生しやすい条件は?

海水温が高いこと(28℃を超えると台風が発生しやすい)
また,台風が海水温の高い箇所を通るかどうかも重要である.
赤道付近(赤道直下は除く)に台風が発生しやすい.

また,上空の風の流れも発達するかどうかの重要な要因である.
上空の風が強すぎると雲が傾いてしまい発達しづらい.

③ゲリラ雷雨が発生しやすい場所は?

雲が急に発生する=大気の状態がファンティであればどこでも発生する.
気温が上がりやすい内陸部で発生しやすい.

④雨雲が黒く見えるのはなぜ?

雲は本来白い.太陽の光が雲を通って雲底まで届けば白く見えるが,
雲に厚みがあり雲底まで光が届かなければ黒く見える.
厚みがある雲は発達しており雨を降らせるため,雨雲は黒く見える.


今日四国地方で梅雨明けしたとみられるらしい

2021-07-19 21:18:26 | 日記

今日7月19日11時ごろ,四国の梅雨明けが発表された.
これで日本全国で梅雨明けが発表されたことになったらしい.(北海道は梅雨の概念がないので除く)

最近は便利なもので,適当にSNSを見ているだけで梅雨明け発表を知ることができるが,
逆にこれのソースはどこなのか気になったので調べてみました.

最初に気象庁のHPに行き,報道発表資料的なところを探したが見つからず.
おかしいなと思っていると,ウェザーさんの記事で,梅雨明けは地方ごとの気象台が行なっているらしいとわかり,
四国の梅雨明け発表は高松地方気象台が行なっているとのこと.

早速ググって調べてみると,ソースとなる発表資料に辿り着いた.

なお,梅雨明け「宣言」ではなく,正しくは,梅雨明け「発表」というらしく,
さらに「梅雨明けしたと発表〜」ではなく,「梅雨明けしたとみられると発表〜」となっている.

「〜したとみられる」というこの面倒臭い言い回しは,今回の発表が確定値ではなくあくまで速報値であり,
今後(例年9月頃)この日時が変更される可能性があることを示唆している.

そこそこのオタクでない限り,梅雨明け日時が変更されたことを知る人は少ないだろう.


2021/06/23 教えて予報士さん 【テーマ:地象】

2021-06-23 22:05:23 | おしよほ

①地震と火山活動の関係性は?

あります.
地震が起きたからといって火山が噴火するわけではないが,火山の噴火に当たっては地震はつきもの.
マグマが上がってくるに当たって岩盤を押しのけたりすることもある.
三宅島・小山=さらさら溶岩:マグマが上がってきやすい.火山性地震は少ない
有珠山=ねばねば溶岩:マグマは上がってきにくい.地震は起きやすい
→2000年3月では震度4ー5弱が多発した.

1707年10月宝永地震(南海トラフ大地震)が起きた49日後富士山が噴火した(宝永大噴火)
これは富士山のマグマだまりになんらかの影響を与えたと考えられている.

2011年東北地方太平洋沖地震によって東北北海道の火山活動が活発化すると見られたが現段階でその兆候は見られていない.

火山の近くで大地震が起きれば影響を及ぼすことがあるかもしれない.

トカラ列島の地震も火山活動に関連していると考えられている.
ここには活火山が複数あるが,火山活動に関連する地震はごくごく浅い地震の場合である.
群発地震も繰り返し起きているが,この場合は震源が深いのでこれとは異なる.

②モホロビチッチ不連続面とは?

略してモホ面.
地球内部はいくつかの層に分かれている.
「地殻→マントル→外殻内殻」となっているが
これは地殻とマントルの境界層のことであり,この面で地震波の速度が変わる.
元々は地殻とマントルの区別はなかったためこう呼ばれていた.

地震波を読み取った時,地球内部が一様であった場合の値と実際に観測した値がズレているため,
地球内部の構造が一律ではなく多様性に富んでいるのではとわかった.

外殻は金属の液体ではないかとされている.
これは縦揺れは伝わるが横揺れは伝わる性質のため(水は押すと伝わるが横に揺らしても伝わらない)

地球の下10kmのことは誰も知らない.