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コンパニオンアニマル
黒い伝説
フアン・マヌエル・デ・プラダ
2012年2月25日(土)|更新 09/03/2023, 17:58h
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カトリック教会はヒトラーの残虐行為に満足していたのか? 1930年の時点で、ドイツの司教団はナチズムをキリスト教の世界観とは相容れない異端として非難していた。しかし、ヒトラーがローマ教皇庁と協約を結んだ1933年には、この非難は解除されたのは事実だ。ドイツの司教たちは過信していたのだろうか?おそらくそうだろうが、1938年9月になってもヒトラーとミュンヘン条約を結んでいたフランスやイギリスの政府ほどではないだろう。事実、ヒトラーに政権をもたらしたのはカトリック信者ではなかった。実際、ナチ党が最も少ない票しか獲得できなかったのは、カトリック信者が最も多く住むドイツの地域であったことは、ホセ・M・ガルシア・ペレグリンの著書『ヒトラーに反対するキリスト教徒たち』で証明されている。
1937年3月23日、ピウス11世は回勅『Mit Brennender Sorge』を公布し、その起草には後のピウス12世となるエウジェニオ・パチェッリ枢機卿が積極的に参加した。この大勅書の中で、ピウス11世は、ナチズムは汎神論的(異教的)イデオロギーであり、このイデオロギーが提唱する人民と民族の偶像的神格化を明確に非難した。ベルリンのベルトラムやフォン・ガレンのような司教たちは、ナチズムを汎神論的(異教的)なイデオロギーであると非難している。