フィッターの独り言

ゴルフショップ「マスターズゴルフ」のフィッターが徒然なるままにつぶやいてます。

どうしても飛ばない人には重いクラブを!

2005年08月13日 22時05分42秒 | ゴルフフィッティング
夕刻、普通に電話を取ると「今朝アイアンを貰った“N”です。店長さんですか?」と興奮した声で仰る。不具合でもあったんだろうかと一瞬ドキッとしながらも一生懸命平静を装って「はい、私ですが、如何でしたか?」と応対。

すごく良いっ!、飛ぶんですよっ!、借りていた試打クラブ(NS950のRを装着したMP-27)より10y以上飛ぶんですよ。」と興奮冷めやらない感じ。電話の主は市内の“N”様、実はこの月曜日に「飛ぶアイアンを探して欲しい。お盆に負けられないゴルフがあるんです。」と頼まれフィッティングさせて頂いた。

今までは軽いカーボンシャフトのダイワG3アイアンをお使いで、「非力ですから飛ばないんです。」と仰り、測定してみると6番アイアンのヘッドスピード:32m/sと確かに遅い。しかもアッパーブローに打たれるので球が上がるばかりで飛距離は120y程しか出ていない。

まずは身長と手の長さから計測して、今のクラブは長過ぎでしょう。もっと短い方が良いでしょうと6番で37インチに決める。次に各種シャフトを比較しながら打って頂くと重いほど当たりが出て、飛距離も伸びる事が判明。

一般的にこのヘッドスピードだと軽いクラブをお奨めしたくなるのだが、一番重いダイナミックゴールドが一番良く当たって飛距離も伸びるのだった。 非力だから飛ばないのではなく、力みすぎるから飛ばない場合には軽くする程当たらなくなってしまうものだが、“N”様もそのケースだった。

最初は「重いスチールシャフトのクラブなんてとんでもない。」と拒んでおられたご当人も、具体的な数字が出て、しかも良い手応えが感じられれば渋々ご了承頂く結果に。 ミズノ MP-27ダイナミックゴールドR400を装着してカスタムオーダーさせて頂く事に決定。もちろんすべてのリスク(万が一飛ばなかったらシャフト交換)はフィッターが責任持って対応しますと保証付きである。

今朝やっと間に合って出来上がったアイアンを打って頂くと、思った程当たっていなかった。正直言ってひょっとしたら駄目かも知れないと半分覚悟を決めて、打ち方のアドバイスを少々させて頂き、最初は難しくても諦めずに練習して下さいねとお見送りしたのだった。

電話での話はフェアウェイウッドに及び、「盆明けに報告を兼ねて行きますから、もう一度FWも相談に乗って下さい。」と頼まれてしまった。驚きながらも嬉しい電話だった。かなりの博打だったかも知れないが、これだからフィッター業はやめられない。
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