チョウチョさんは、
何かわかったみたいですが、
ムーアには、さっぱり
わかりませんでした。
とまらせることが
できるもの。
そして、その言葉と
反対のもの。
ムーアは、ブツブツと
独り言を始めていました。
考えごとが難しいとつい、
こうなってしまうのでした。
「とまらせることができる?
そもそも、とまるって
何なんだろう??」
ムーアは、立ち止まると
座り込んでみました。
「ぼくは、自分で
歩けるから止まることは、できる
歩くことかな?」
「ちょっと、それって
違うんじゃない??」
たまたま上を通りかかった
魔女の女の子が、
空から声をかけてきました。
「そんな簡単なことじゃ
悪魔は満足しないし、
反対のものなんでしょ?
だったら、止まったら
だめじゃない??」
「え?どういうこと?」
「止まらせることができるの
反対よ。止まったらだめよ
止まらせられない。
つまり、止まらないものよ」
すると、近くにいたコウモリが
キーッと鳴いて叫びました。
「このおしゃべりむすめが!!
血を吸うぞ!?」
どうやら、悪魔の遣い魔の様です。
魔女の女の子は、
ハッとしてその場を
離れていきました。
「じ、じゃあね、
私は、ここまでだからね。
あとは、自分でなんとかしてね」
「うん、有難う、魔女さん。」
ムーアは、立ち上がり、
また歩き出し、ガラスの森へと
入っていきました。
(つづく)
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