萩原みかの部屋

リサイタル批評

去る9月24日に行ったソロリサイタルについて、音楽評論家 萩谷由喜子先生による批評が音楽の友12月号に掲載されましたので、ご紹介いたします。

東京音楽大学で教鞭をとる萩原みかがさまざまな色合いの歌を歌い分けるシリーズ「Colors」が第7回を迎えた。前回同様、ピアノの藤井麻理とフルートの福島明佳が共演して、前半の日本歌曲、後半のシュトルツ、レハールのうちの何曲かにフルートのオブリガートが花を添えた。まず、その三者コラボレーションが非常に成功している。例えば、聴きなれた「七つの子」「砂山」「ゴンドラの歌」などにしても、福島アレンジのオブリガートが萩原のきめ細やかな歌唱表現に一層の精彩を与え作品の世界を奥行きのあるものにしていた。一方、ピアノ伴奏のみのオリジナルで勝負した中田喜直「マチネ・ポエティックによる4つの歌曲」では女の情念が渾身で表現された。日本語発音の明瞭さと鼻濁音の美しさも萩原の身上だ。シュトルツの「20に花の歌」の抜粋ではそれぞれの花の咲き誇るさまが目に浮かび、レハールの「熱きくちづけ」ではハバネラ風リズムにのったラテン的情熱の発露に胸が躍った。


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