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「難民問題」の失敗で瓦解するドイツ政治…2つの州議会選挙で与党がボロ負け、国民の票が保守政党に流れたのはなぜか
「難民問題」の失敗で瓦解するドイツ政治…2つの州議会選挙で与党がボロ負け、国民の票が保守政党に流れたのはなぜか(川口 マーン 惠美) @gendai_biz
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雑多な人々が仲良く暮らせればそれに越したことはないが、本当にそれが機能している国はまだない。アラブ諸国では、ユダヤ人を憎悪する教育が体系的に行われていることも忘れてはならない。
だからこそ、メルケル首相の「中東難民ようこそ政策」が始まった時、その危険を警告する声がすでにあった。「戦後70年が過ぎ、ようやくユダヤ人がドイツで住めるようになったというのに、なぜ、今になって、これほど多くのアラブ人を入れるのか」と。
今、国民の政府に対するブーイングはもう聞き逃せない。つまり、今回の二つの州選挙を総括するなら、ドイツ政府は難民政策の失敗により瓦解するかもしれない。
2019年に上梓した『移民・難民 ドイツ・ヨーロッパの現実 2011−2019』(グッドブックス)で、私は、外国人を入れるならフェアな統合政策が必至で、そのためには緻密にその数を制限し、長期計画で考えなければならないと主張した。
外国人が社会の異物として不自然なまま存在し、しかも増え続けると、いずれ双方に不満が芽生え、社会が不穏になり、最終的に国家が乱れる。言い換えれば、ある国家を弱体化させたければ、たくさん外国人を送り込めばいいわけだ。
これだけ多くの前例があるというのに、日本政府の反応は悲しいほど鈍い。本来ならこれらを参考に、今こそより良い移民受け入れ体制を確立するチャンスだが、まるでそれが進んでいない。
そうするうちに今、日本でも、移民や難民があちこちで散発的にトラブルを引き起こし始めた。これらを放置すると、あっという間にもっと深刻な問題に発展する。政治家は、世界一安全な日本を守るため、もっと真剣にヨーロッパの移民事情に目を向けてほしい。
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