「中国は尖閣諸島に安易には手を出せない」 元海自特殊部隊員が語る

そうであってほしい

 

「中国は尖閣諸島に安易には手を出せない」 元海自特殊部隊員が語る (2020年7月22日掲載) - ライブドアニュース

このごろ、尖閣諸島付近での中国公船の活動が活発化してきているという。しかし有事に備え、日本にはあらゆる能力を有する海自特殊部隊がいる。同部隊...

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  • このごろ、尖閣諸島付近での中国公船の活動が活発化してきているという
  • しかし有事に備え、日本にはあらゆる能力を有する海自特殊部隊がいる
  • 同部隊の存在は中国への「抑止力」になりうると、元海自特殊部隊員は述べた

海上保安庁「海猿」と海上自衛隊「特殊部隊」の違い

 

海上自衛隊というのは、いわゆる軍隊的な組織で、相手にするのは犯罪者ではなく相手国の軍隊となる。よって使うものも、潜水艦から発射する魚雷だったり、艦艇から撃ち出すミサイルだったりする。そして特殊部隊は、英語では「Special Force」と表記するほどで、Forceといえば軍隊組織であり、孤立しての単独行動をも大前提に創られた部隊なのだ。

そのため、特殊部隊員とは、孤立した場合であっても一人でなんでもできるよう教育され、その技術を駆使し、作戦の発動から終結までのほとんどを一つの部隊で完結させることができる。例えば、パラシュートで洋上に降下し、そのままスキューバの特殊技術で潜水して島に近づき、隠密上陸し、その地で生存自活しながら、山地を夜間機動し、必要とあれば相手の戦闘員を殲滅、目標物に破壊工作等を行うのだ

 

海自特殊部隊は有事になったら尖閣を守れるのか

「尖閣」有事となった場合、海自特殊部隊は、尖閣魚釣島でなにができるのか? これを一言でいえば、要するに何でもできる。特殊部隊とは、孤立することを前提にしている部隊であるがゆえに、地上、海上は無論の事、空中でも水中でも少数で機動展開する能力を有している、と先ほど書いた。

補給の必要もなく、長距離通信能力も有し、破壊力も情報収集能力もある。その特異な能力を最も発揮できうる環境が、まさに尖閣魚釣島であり、そうした有事に備えて存在することこそ、特殊部隊の意義なのだと思う

先制攻撃が有利になるのは、「主導の原則」からしてまちがいない。しかし、この部隊の存在は、先制されたとしても連続攻撃を食い止め、形勢を一気に逆転させる可能性を相手に匂わせる。要するに特殊部隊の存在こそが、安易には攻撃を許さない「抑止力」になりうるということだ。

同様の部隊を持つ国ほど、それをよく理解するだろう。リアルな戦闘こそが、日中双方のもっとも避けるべきシナリオのはずだからだ。

特殊部隊の存在意義は、なんでもできる能力を保有し、敵にすれば何をしてくるか予想がつかないと想像させる余地があってこそなのだ。

この前提を踏まえると、守秘義務で具体的には書けないこともあり、今回はあくまでフィクションのシナリオに沿って特殊部隊ができることの一端をシミュレートしてみた。現場の隊員は、日々何を考え、何のために訓練を積み、何を願い、何を諦めて出撃していくのか、これは自衛隊の法的立場、憲法論議とは別次元の話だ。それが、ドキュメント・ノベル『邦人奪還:自衛隊特殊部隊が動くとき』という一冊だ。

冒頭では、海上自衛隊特殊部隊が尖閣諸島魚釣島に隠密上陸するシーンから、はじめている。特殊部隊であれば、任務達成上必要があるのならなんでもできるよう、準備はしているはずだ。その「できること」の一例を実感し、今後の議論のきっかけにしていただきたい。

伊藤 祐靖(いとう・すけやす)
元海上自衛隊特別警備隊員
1964年、東京都に生まれ、茨城県で育つ。日本体育大学から海上自衛隊に入隊。防衛大学校指導教官、護衛艦「たちかぜ」砲術長を経て、「みょうこう」航海長在任中の1999年に能登半島沖不審船事案に遭遇。これをきっかけに全自衛隊初の特殊部隊である海上自衛隊「特別警備隊」の創設に携わった。2007年、2等海佐の42歳のときに退官。後にフィリピンのミンダナオ島で自らの技術を磨き直し、現在は各国の警察、軍隊への指導で世界を巡る。国内では、警備会社等のアドバイザーを務めるかたわら私塾を開き、現役自衛官らに自らの知識、技術、経験を伝えている。著書に『邦人奪還: 自衛隊特殊部隊が動くとき』『自衛隊失格:私が「特殊部隊」を去った理由』(いずれも新潮社)などがある。

 

著者については 動画で↓

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