しこうてきにけいこうとうよざいはどうでしょうか

親野 智可等
均一集団は人間関係力を弱める

ところで、わたしの母は糖尿病と高血圧に悩み、わたしは母に付き添っていつも病院に通っている。これまで3カ所の病院にかかったが、そのうちの2カ所の医者には驚いた。まともに患者と対話ができないのだ・・・・

 その医者がパソコンを見ながらいった一言には、本当に驚いた。その医者はかなりの早口でこう言ったのだ。「しこうてきにけいこうとうよざいはどうでしょうか」。

 何のことか分からず、母はポカーンとしていた。わたしの方も、「歯垢? 蛍光灯? ‥‥あっ、そうか!」という感じで、彼が「試行的に経口投与剤はどうでしょうか」と言っているのだと分かるまでに、1、2秒かかった。文字にすれば分かるが、日常的に使わないそんな言葉を早口で言われたら、年寄りでなくても分からない。

 なぜ、「試しにこのお薬を飲んでみましょうか」と言えないのか。

 彼は幼小中高大とエリートコースを歩み続けてきて、これまで「試行的に経口投与剤」というような言葉がすぐ分かる均一集団の中だけで過ごしてきたのだ。小中時代にも、かけ算ができなかったり漢字が読めなかったりする友達と勉強したり遊んだりした経験は全くない。
 彼は、目の前の75才のおばあちゃんが「試行的に経口投与剤」と言ったとき理解できるかどうか考える必要性すら理解していないのだ。もしかしたら、こういう言葉が分からない方がダメだという傲慢な考え方も無意識で働いているのかもしれない。

しこうてき 
1、2秒かかって わかるとは インテリ
お二人とも かなり 知的雰囲気あり 
この医者にとっては 仲間と みられた?

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