宮崎正弘の国際情勢解題」
令和四年(2022)11月5日(土曜日)
通巻第7512号
(読者の声2)多才な三島由紀夫氏の女性週刊誌に連載された「不道徳教育講座」と言う氏の体験に基づいた評論がある。
その一章に、ある大学教授が大講堂で講義中に、かつての教え子の女性が突然壇上に上がり、悪事・情事を暴露する、という情景を丹念に描写されていた。
私は、かつてシアトルのある美術大学で講師をしていたが、頻繁に「学生との性的な関係を持たないよう」と言う通知が送られてきた。
演劇学部とは、未来の俳優などを養成するので、卒業後当然ハリウッドなどに乗り込んで、自分を売り込まなければならない。そのためには、親切な教師は、その面でも指南する役目を負わされていた、らしい。それは義務でも時間外の報酬でもあったらしい。
作家マイケル・ルイス氏は、ニュウヨークの大金融機関で得た体験を元に、内部の腐敗を描いた「ライアーズ・ポーカー?(1989年)」がベスト・セラーになったが、氏の意図とは裏腹に、若い読者はこれを「如何に、狡く立ち回って利を得るか」と言う指南書と解釈され、唖然とした、と語っておられた。
道徳・倫理・経典を尊び、国を運営すると、安定、安全、平等、清潔な社会が生まれるが、元気が無くなり経済が停滞し進歩が否定される欠点もある。多少の悪は免疫を増加し健康を促進する、と言う意図で三島氏は若い女子読者を悪に勧誘していたのかも。
その遺志を汲んで文科省次官・前川喜平氏は「貧困女子現地体験調査」を長年時間外になさっていたらしいが、調査報告書は未だに発行されていない。
「援助交際」は文科省が破壊した旧日本倫理観に代わる「不道徳」であり、その育成、改善に寄与すべきではないか。防衛省などと連携し、有能な人材を早期に発掘し、支那、ロシア、米などに真似て国益の為に有効活用すべし(無論、そんな仕事はできないから「百害有、1利無」の文科省は「ぶっ壊す」。ついでにNHKもぶっ壊す。無能無益の危険な日銀もぶっ壊す)。
(在米のKM生)