中国はISに武器を売るだろう。臓器の注文があれば、人を殺してでも臓器を売るように。

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

福島香織『孔子を捨てた国 現代中国残酷物語』(飛鳥新社)

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文革の最中、人々は殺し合い、その人肉を大鍋に放り込んで食した。食人の風習をあますところなく描いたのは作家の鄭義だった。彼は米国へ亡命した。
 いま臓器狩りが闇のビジネスに化け、臓器移植手術は年間十万件
あるとき、南京の女子学生が誘拐され惨殺されてバラバラ死体で見つかったが、臓器は発見されなかった。死亡推定時間直後に近くの病院では臓器移植手術が行われていた。具体的には犠牲者は習愛育という、血液型が「A。Rh陰性」だった。これは「パンダ血液と呼ばれる希少な」血液だったゆえに、同じ血液側の臓器移植希望患者の注文があり、マフィアに狙われたのだ(233p)
 まさに生き地獄。

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ISと中国の『もちつ、もたれつ関係』」である。
 ISはイスラムであり、中国はイスラム教徒を弾圧する国であり、とくにISの戦闘員はウィグル系、トルコ族系が多い。つまり水と油なのであるにも拘わらず、ISはなぜ中国をテロの標的にしないのか。
 ISの大口資金提供者は中国である。ISの武器も26%が中国製である。裏で繋がっている。
 それは「中国が投資しているシリア・テリゾール油田で、ISの手に落ちた」。だが、中国のメディアは伝えていない。生産される原油は本来、中国のものであるにも関わらず、手をださないのは何らかの密約があるからだろう。
 もうひとつのメリットは、ISが欧米と戦うという文脈で、中国はウィグルの独立は運動をテロリストと宣伝し、弾圧を正当化できるからだ。
 「ISの勢力拡大は、西側諸国に中国がこれまでやってきたウィグル族弾圧がテロとの戦いであるという大義名分を認めさせ、同時にISに逃げ込んだウィグル族を、中国側が手を汚すまでのなく、米国の爆撃で殺されるか、脱走兵としてIS側に処刑される機会」となっているからである。(103p)。

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中国はISに武器を売るだろう。臓器の注文があれば、人を殺してでも臓器を売るように。

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