アメリカは同盟国の核保有を禁止する一方で北朝鮮や中ロをVIP待遇し、自由主義陣営を弱体化させた




核保有国は中ロ陣営の国ばかり

ロシアのプーチン大統領とその一味はことある毎に「欧米が核戦争の危機を高めている」などと言って核兵器で脅している

ウクライナが攻勢に出ると「核戦争の危機が近づいた」と言いG7が新たな支援をすると「ロシアは核戦争を望まない」などと言うのが定番です

中国も「核戦争を望まない」という逆説的な言い方で核兵器の使用を予告し、台湾や欧米や日本を恫喝するのを常套手段としています


旧ソ連が崩壊した時、ソ連が保有していた核兵器が世界に拡散するという予測があったが経緯は違ったものの予想通り核兵器が拡散した

当時の予想は崩壊したソ連科学者が他の国で核開発したり、直接核兵器を販売することだったが北朝鮮やイランは独自開発した

新生ロシアは北朝鮮やイランや多くの独裁国家を軍事支援や技術支援したが、その中にはミサイルや核の技術も含まれていたとみられる


旧ソ連は仲間の共産国家中国の核開発を支援したが崩壊後ロシアになって北朝鮮やイランやパキスタンなどの核ミサイル開発も支援するようになった

インド、パキスタン、北朝鮮、イスラエル、イランが核兵器を保有しシリア、ミャンマーも核兵器を保有しようとしている

1970年代以降に増えた核保有国はすべて共産国家か独裁国家で民主主義国家はゼロ、これは共産主義陣営の核戦力が強化され民主主義陣営は弱体化したのを意味している


アメリカは自由主義のリーダーとして王座を脅かす国を悉く潰したので、自由主義国にアメリカ以外の軍事大国は無く国防費はGDPの1%台の国が多かった

これはアメリカが日本やドイツに非武装を強要したからそうなったのだが、レーガン政権あたりから「日本はタダ乗りしている」と批判するようになった

アメリカの都合で「軍事力を持つな」と言っていたのに都合が悪くなると「日本やドイツはアメリカにタダ乗りする無賃乗車」だと言うようになった



アメリカが引き起こした自由主義陣営の弱体化

これがアメリカ人の悪癖なので覚えておいた方が良いが、ともかく事情は変わりアメリカは日本やドイツや他の同盟国に軍事力強化を要求した

一方でアメリカは同盟国の核兵器保有には反対していて、理由はおそらく世界平和とは関係なく「自分の地位が脅かされるから」です

アメリカは独裁陣営の核保有国にはVIP待遇し、同盟国に対しては家来のように扱いトランプ政権ではそれが頂点に達した


トランプ大統領は米英仏を「敵だ」と言い安倍首相を個人的使用人のように扱ったが、北朝鮮の金正恩を「親友」だと褒め称えた

またイランやロシアや中国といった敵陣営の核保有国には敬意を表したのに、同盟国の特に核を保有していない国をしばしば侮辱した

自由主義陣営の弱体化はこのようにアメリカが主導して起こしたもので、対する中ロは核兵器や軍事力を独裁国家に拡散し反米勢力を拡大した


2020年以降アメリカはNATO加盟国や日本に国防費をGDP1%程度から2%に倍増させる要求をしたが、依然として核保有を認めていない

ドイツはアメリカの核兵器を有事に使用する核保有国ですが、ドイツが独自に核開発したらアメリカは何らかの制裁を課すでしょう

日本とドイツとイタリアとついでにウクライナやポーランドも核兵器を保有すると、自由主義陣営は強化されるがアメリカの地位は弱体化します


いずれかの時点で自由主義国はアメリカの支配から脱して核保有に踏み切らないと、独裁国家群に「謝罪して降伏させて頂く」ような事態になります