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「イスラム国」と闘うクルド族への武器供与を決定したドイツ政府のジレンマとは
川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」
「イスラム国」と闘うクルド族への武器供与を決定したドイツ政府のジレンマとは
ドイツは、アメリカとソ連に次ぐ世界第3位の武器輸出国
クルド族に与えたつもりの武器がISの手に落ちる可能性がかなり高い
クルド族の居住地は油田があり、水があり、緑があり、肥沃だ。彼らの独立運動は、該当国にとっては認めることができない
クルド族内部での派閥争い
ペシュメルガとPKKという2つの大きなグループ
もしISの脅威が消えたなら、争いは再燃する
イラクのクルド族については、そうでなくても悪い評判が多すぎる。彼らの理念が民主主義であるというのは夢物語で、自治区クルディスタンは2つのファミ リーに独占されていて、完璧に腐敗している、というのが専門家の認識だ。普通なら、西側が共闘する相手ではあり得ない
どう転ぼうが、中東のクルド族の居住地に平和が訪れる日は遠いと思われる。しかし、ISがどんどん膨張している現在、腐敗であろうが、何であろうが、西側は今のところ、クルド族と協力する以外に選択肢がない
義勇兵としてシリアに行き、ISの戦闘に参加して、そのあと里帰りしてくるドイツ人が後を絶たない。彼らがテロを起こす可能性は、決して小さくない
武器供与に懐疑的な緑の党は、23日、ドイツはクルド難民を50万人ほど受け入れるべきだと言い出した。そうでなくてもドイツ人は不安を感じやすい人たちなのに、テロやら難民の波やら、これから心配事はますます増えていくばかりだ。
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